ディスクブレーキか、リムブレーキか?今の私に勧めたいのは?

今私の乗っているロードバイクは、リムブレーキです。
ディスクブレーキは使ったことはありませんが、現在の流行でディスクブレーキがどんどんラインナップされています。

正直私も迷っていました。ディスクブレーキの欠点である、輪行による手間も、メンテナンスの難しさもさほど問題にならないと思っています。せいぜい、今あるホイールが使えないということ程度です。
しかし、このtom’s cyclingのYOPIさんのブログを読んで、心が決まりました。

ディスクブレーキ、1年半使ってみた感想
こんにちは、YOPIです!ここ数年でだいぶ主流になってきたディスクブレーキ仕様のロードバイク。店頭ではディスクモデルのバイクのほうが多く見かけますがまだまだ実際はリムブレーキモデルを使っている方が多いと思います。私はちょうど1年半前にディス

それは、ディスクブレーキ化による重量増です。50gならまだしも、500gは大きいですね。

下のサイトでは、キャノンデールの2019年モデルで比較していますが、800g増だそうです。

『ディスクブレーキにすると、どの程度重くなるの?』気になる重量増の中身を検証してみる|自転車&家つくり日記!
今日もディスクブレーキに対するネガティブ面を調査していきます。今回は『ディスクブレーキにすると、どこがどの位重くなるの?』です。ディスクブレーキを使う/使わない、は別にその人の自由で良いと思います。ただし、 重そう輪行でピストン閉じちゃうじ

私の体重がまだ5kg落とせるだろうというツッコミは置いといて、機材で軽量化できる分はやっておきたいというのが理由です。
お金を出して、UCI規定の6.8kgに持っていけるのであれば、ディスクでも問題ないのですが、同じ値段で500g軽くなるのであれば、庶民はリムブレーキで良い気がします。

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メーカーは主流化したい?

メーカーは、主流にしたがります。付加価値の高いものを主流にして、大量生産してコストを抑えながら、売り上げを伸ばしたいと考えています。買い替えの需要も増やしたいのでしょう。
メーカーのカタログには、良いことだけが書いてあります。それについて、本当に良い物なのかは、消費者が判断しなければなりません。

リムブレーキは効かないの?

ブレーキが効く、効かないは、タイヤがロックするだけの力を加えられるかどうかです。確かに、軽い力で効くと、フィーリングは良くなりますし、疲労軽減にもなります。

晴天時はディスクブレーキもリムブレーキも変わらないようです。雨天時では、リムブレーキの効きが悪くなるといわれます。しかし、付着した水が逃げるまで少し時間がかかるだけであって、すぐに効くようになります。カーボンリムでは、また独特の効きの悪さがあります。

新城幸也選手は、雨では確かにディスクブレーキの方が効くが、チームの指示がなければ、リムブレーキを使うと言っています。
JBCFのプロ選手は、群馬CSCの天気が雨の予報だったので、急遽ディスクブレーキでバイクを仕上げてもらったのですが、効果がなく、翌日はリムブレーキに戻したとも言っていました。

止まれる距離が短くならなければ意味がない!

本当のブレーキの意味は、止まるまでの制動距離です。これは、バイクと人間の重量が軽いほど、タイヤと路面の接地面積が大きいほど(ミューが高いほど)、早く止まります
当たり前ですが、スピードが遅いほど、早く止まれます。ようするに、いくらいいブレーキを付けても、スピードの出しすぎや、よそ見をしてブレーキが遅れる方が、問題ということです。

ロードバイクは、タイヤの接地面積が非常に小さく、2輪車で安定感もないため、止まりづらい乗り物です。しかし、ホイール・タイヤが軽いため、フロントブレーキは、簡単にロックさせることが出来、ライダーが前転してしまう(前に放り出されてしまう)、ジャックナイフが出来てしまいます。逆に言えば、それほど強力なブレーキは、いらないということです。
握力の弱い人は、より強いブレーキに交換することも大切ですが、ブレーキの性能を見極めて、スピードやバイクをコントロールする方が、ロードバイク乗りのテクニックの見せどころではないでしょうか?

マウンテンバイクではディスクが主流の訳

マウンテンバイクでは、ディスクブレーキが主流です。リムブレーキでは、タイヤについた泥がブレーキシューとリムの間に挟まり、効かなくなる恐れがあるからです。
カンチブレーキもありますが、十分にクリアランスがとれる機構となっているので、泥詰まりが起こりづらくなっています。
どちらにせよ、タイヤ、ホイールが太くて重いため、強力なブレーキが必要です。

また、ダウンヒルやコーナーなどで、ブレーキを使うことが多いです。
実は、ロードバイクは、それほどブレーキを使わないのではないでしょうか?効率よく、巡行するのがロードバイクの本分です。ブレーキをかけるほど、スピードを出さない(漕がない)ことがテクニックではないでしょうか?

手が疲れないのは、油圧のおかげ?

ディスクブレーキの利点に、引きが軽くて手が疲れづらいということがあります。
しかし、ディスクブレーキにもワイヤー式と油圧式があり、油圧式の方が引きが軽いのでお勧めということになっています。
あれ?リムブレーキも油圧にすれば軽いんじゃないの?そうだと思います。
調べるとあるんですね、油圧リムブレーキ。きっとこれで引きも軽くなると思います。

実際、ワイヤーの抵抗でブレーキが若干重くなります。ワイヤーを良い物にすると、引きが軽くなります。また、リヤは距離が長いため、フロントの方が軽く引けます。

ただ、制動をかけている時は、ワイヤーが動かないので、ワイヤーの抵抗は関係ありません。

また、電動化の世の中、ワイヤーを引きずり回すのは、無くなってくるかもしれません。

ディスクブレーキ化によるフレーム構造の違い

ディスクブレーキにより変わるポイントは、ホイールを外した時の面倒さやホイールの違いなどですが、フレーム構造も大きく変わってきます。あまり言われていない部分に触れてみたいと思います。

フレームの違い

リムブレーキでは、キャリパーをホイールの外周であるリムの近くに配置するため、フロントはフォークの根元、リアはサドルの下トップチューブとシートチューブの合流点にあります。(エアロフレームはまた別ですが、剛性の高い部分についています)
これは、フレームで一番頑丈な三角形に近いところに付けられるため、取り付け部分の剛性が簡単に得られます。
剛性というのは、ブレーキをかけたときに、ブレーキシューがホイールの回転方向に引っ張られるときに、ブレーキ本体がゆがむかどうかということです。

ディスクブレーキでは、ローターをはさむパッドの機構は、ホイールの中心のハブ付近に配置されます。ディスクローターがハブに取り付けられているからです。
ディスクブレーキを抑え込むパッドの機構は、フロントフォークの先端とリアはチェーンステーの先端に取り付けられています。先端というのは、最大にしなる場所です。

このため、先端部分を太く作る必要があります。そのため、重量増となります。また、片側にしか付いていないので、ねじれるように、片側だけしなります。
リアは、駆動系の部品が片側にしか付いていなかったので、もともと非対称に力が加わりますが、ブレーキ時は逆側に力が加わります。
どちらにせよ、ブレーキ時に片側だけ力がかかるので、それで走る方向が曲がってしまうようでは、使い物になりません。それらを考えて、頑丈に設計されていると思います。

ホイール

ホイールはディスクブレーキ専用になります。
ディスクの取り付け部分やスルーアクスル化などで当然変更となりますが、ブレーキの構造上、特にフロントはスポーク配置が大きく変わってしまいました。

フロントホイールは、リムブレーキの場合は、車体と体重を支えて空転するだけが仕事であり、スポークは吊るしているだけなので、交差しないラジアル組みで、問題ありませんでした。ブレーキ時はリムを直接はさむので、スポークは回転方向には仕事をしていません。
しかし、ディスクブレーキとなると、ハブの回転を止めてそれをタイヤに伝えるため、スポークは交差するタンジェント組にしなければなりません。

これは、わずかですが、スポークの数量・重量の増加になっています。ハブも強度アップが必要でしょう。
リムはブレーキが当たらなくなったので、強度は下げられ、形状も自由になります。カーボンでも変わらぬブレーキの利きが得られるメリットはあります。

ディスクはラグがあるはず?

リムブレーキは、リムを止めにいくので、直接タイヤが止まり、路面をとらえます。
しかし、ディスクブレーキは、まずパッドがローターを止めます。ローターがハブを止め、スポークを介して、リムを止めます。
このスポークを介すときに、スポークは伸びますので、ラグが発生します。

ただでさえ、経路が延びているのに、スポークの伸びまで考えると、遅れは発生していると思います。ただ、不満は出ていないので、それより人間の反応の方が大幅に遅いということでしょう。

リムブレーキは効きよく出来る

リムブレーキも、カンチブレーキなどは効きが良いです。ですので、リムブレーキが手が疲れるというのは、プロのごっつい人が使うように作っているからです。大人の男の人なら良いのですが、女性や子どもでハードに使う分には大変というだけです。

リムでもっとフィーリングをよくするには、カンチブレーキにしたり、油圧にしたり、単純にパッドを大きくすればよいと思います。

歴史の長いリムブレーキでは、総合的なバランスで、今の形になっています。唯一の欠点と言えば、大人の男の人用に設計されているということです。ロードバイクは、別名ロードレーサーです。わざわざプロが使う同じ機材ということで購入しているわけですから、使いづらくて当たり前です。公道でF1カーは難しくて走らせません。

空気抵抗や重量増、油圧など許容すれば、ディスクブレーキと同様の、軽いタッチのリムブレーキは出来るはずです。

世の中の主流が変わるかは疑問

ロードバイクのディスクブレーキ化のメリットは、軽い力でブレーキが掛けられるということです。握力の弱い人に良いということです。

ただ、これからの世の中はディスクブレーキになる、という言葉は、メーカーの戦略です。
最初はそう言って、あっという間に世の中から消えてしまったものは、たくさんあります。

ディスクブレーキ完成車は、お買い得

リムに比べてディスクは部品点数も多く、構造も複雑です。それなのに、値段差がそれほどありません。これは、戦略的に安くしている可能性があります。メーカーが無理をしている気がします。その代わり、買い替えの需要を期待して、元を取る戦略なのかもしれません。
(ちなみに、ロードバイクをころころ買い替えるのは日本ぐらいらしいです)

詳しくないのですが、もしかして、パーツはサードパーティの部品は使えないのでしょうか?純正以外のシステムが付かないのであれば、パーツの故障や交換に期待しているのかもしれません。部品点数が多く、単価が上げられれば、儲けは大きくなりますからね。

次は絶対ABS化

ギアチェンジも電子制御の時代、次は絶対ブレーキのABS化が来ます。私もそれなら欲しいです。
調べてみると、バイクはABS標準装備が義務化されているようです。
自転車でも、止まることは同じです。おそらく、ヒルクライムが速くなることよりも、コーナリングを早く曲がることや、ブレーキで早く止まることの方が数倍難しいと思います。
ブレーキの練習はリスクが大きいため、なかなかうまくなりません。失敗すると、大けがしますからね。

ロードバイクの事故が増えています。私も、ロードバイクの事故に立ちあったことがありますが、警察の方も増えていると言っていました。いろは坂の下りの最後に急斜面があるのですが、そこにも自転車スピード落とせという看板が出来てしまいました。
自転車マナーもそうですが、事故が目立ってくると必ず対策しなければなりません。制限速度や安全装置の義務化が視野に入ります。

さすがにママチャリ程度のスピードで、フルブレーキングでこけることは無いですが、ロードバイクはブレーキでこける人が多い以上、付けた方が絶対メリットがあります。
出たら、私は絶対買います。(予算次第)

結論は

早く止まりたい(制動距離を短くしたい)なら
 ・・・どちらも変わらない。スピードを出さない
引きを軽くしたいなら
 ・・・リムでもできる

軽量化にこだわるなら
 ・・・絶対リム

私は、当面リムブレーキで良いと思っています。予算が第一要因ですが、今私のモットーが「軽さが正義」になっているからです。
一時はエアロフレーム、ディープリムに憧れましたが、自分の感覚的には、軽いということに、効果や感覚の良さを感じています。車も排気量の大きいモンスターマシンより、ライトウエイトが好みです。
まぁ、ニューマシンはまだ先の話ですが。

ぴよこ監督

ロードバイク歴4年。ダイエットのために自転車を始めて、メタボ解消。コレステロール・高血圧が解消された、アラフィフおじさんです。 ロードバイクは買い物から草レースまで、何でも挑戦中。