ロードバイク乗りであれば、100km走ることは一つの目標かと思います。私もかつて走りました。
それはロードバイクを買って1カ月たつ頃です。(早い)
それまでに、クロスバイクで60kmくらいは走っていたので、時間の余裕があれば走れると思っていました。
しかし、ロードバイクに慣れておらず、また2月で寒い時期でもあり、どうなることかということで、挑戦してみました。
100km走ることになったのは、私が長距離を乗るようになり、家族から私の実家まで行けるんじゃない?と言われたからです。2日間お暇をもらって、泊まってくることになりました。
今まで盆正月ゴールデンウイークに車で帰っていましたが、高速道路で1時間ちょっと、下道で空いていれば2時間半、混んでいると4時間くらいかかります。
ただ、最短ルートで行くと90kmほどですので、100kmを超えません。どうせなら、100km超えたいので、ルートを考えることにしました。
スタートは栃木県の矢板市からで、ゴールは同県足利市です。栃木県は山が多く、矢板市と足利市を直線で結ぶと山を突っ切ることになるので、山沿いの幹線道路を緩やかにカーブしていくルートになります。
100km稼ぐために、足利で山を越えて行くルートを考えました。
ロードバイクは、購入したばかりのいわゆる入門機。そのままです。
アルミフレームで、鉄下駄。タイヤもサドルもバーテープも買ったままです。
通勤用に、スタンドも付いていますので、荷物を下ろしても10kgくらいでしょう。
ペダルは、片面SPDを付けて、ビンディングシューズを履いていました。(SPD-SL 両用シューズの為、SPDが出っ張っています)
装備の方は十分ではありません。
何せ、(私にとっては)高価なロードバイクを買って、ほかにお金をかけるつもりは無かった(そんなにかかるとは思わなかった)ので、ライトなどの最低限の装備はありますが、ジャージは長袖長ズボンの生地の薄いサイクルジャージの上下しかないため、防寒具として上はジャージ(体操着)を着ました。手袋は通勤用の温かいものは用意でき、ビンディングシューズも安いやつなので通気性が悪く、かえって寒くはないかと思います。
出発は10時ころになってしまいました。(写真の時刻は狂っています)天気は良く日差しはあるので、寒いという感覚はあまりありませんでした。
ただ、雪解け水が出ていたので、所々水たまりがあり、自転車は汚れてしまいます。
車で良く走る道なので、道に迷うことはありませんでした。ただ、車の結構走っている国道なので、車に気を付けて走ります。
まだ、当時はスピードがそれほど出せないため、車道を走るのが怖く、歩道多めで走っていました。(歩行者は、ほぼいません)
サイコンですが、安物を使っていたため、寒い日はスポークにマグネットを付けたスピードセンサーとの通信が途切れます。初めは電池が消耗して誤作動のかと思い、途中100円ショップによって電池を購入しましたが、あまり改善されませんでした。
結局のところ、ルートのログは、スマートフォンのストラバを利用しています。このサイコンは、飾りです。
ついでに5個入り薄皮あんぱんも買い、補給食にしました。
鹿沼市は市街地を抜ける道で信号が多く、よく渋滞しています。100円ショップなどを探して道に迷ったりもしましたが、迂回してバイパスのような道路を見つけて通ってみました。これが正解でした。(その後、この道が市街地を迂回するための道路だと知り、車でもこっちを通るようになりました)
最初にゆっくり休憩したのは道の駅にしかたです。炭水化物多めの焼きそばを食べました。
そのあとは、田沼、葛生に入ります。葛生は採石場があり、砂っぽく、道路も砂が積もっている地域です。また、山がちなので、アップダウンが多くなっています。トンネルもあります。
佐野から足利に入る道もちょっとした峠です。長めのトンネルが出来てからは、完全な山越えはしなくて済みますが、トンネルを通ることになります。
トンネルを抜けると足利市に入ります。通常は足利市街地を抜けて、実家に帰るのですが、足利市北部にある、新しい北関東自動車道の足利インターチェンジから名草へ行く北回りの道がありますので、そっちに進路を取りました。
ここでは長い緩やかな登りが続きましす。この日は向かい風で、なかなか登れず、日も陰ってきてドキドキ、ヒーヒーしながら登りました。
途中、名草の巨石群があり、小さいころに来た記憶があったので寄ってみました。大人になってから来ると、こんなとこだったんだと、拍子抜けしますね。でも、子どもの目から見た景色と違うという、感慨深さがありました。(おそらく、40年ぶり)
松田へ抜けたところで、今度は小俣へ抜ける山越えでトンネルを通ろうと思いましたが、入り口に2輪車通行禁止の標識が現れました。(ロードバイクは2輪車?)と悩み、スマホで調べましたがよくわからず、結局山越えはやめてそのまま葉鹿の方へ降りていきました。
後は高校時代までを過ごした記憶で走り、道は同じでも風景はまったく変わってしまったところを確認して、実家につきました。
実家の親に帰ると連絡していたら、外で携帯のカメラを構えて待っていました。
というわけで、この日は107km走ることが出来ました。
疲労はそれほどでもなかったのですが、向かい風長い上り区間で、だいぶ心が折れましたね。日暮れも迫っていたので、余計不安がありましたが、日が沈むまでに何とか着いてよかったです。
実質7時間かかりましたが、時間が長く、自分との戦いになります。それでも、風景やら、不安やら、冒険心やら、達成感やら、いろいろな感覚を使い、飽きることなく走れることを純粋に楽しむことが出来ました。
(逆に、このくらいがちょうどよいかもしれません)
余談:実家で両親と、夕飯をステーキ屋さんで食べました。
そこそこの年齢のご夫婦が営んでいるステーキ屋ですが、入り口は行ったところに、ジャイアントのカーボンロードバイクが飾ってあるではありませんか。食事中も気になっていたので、帰り際に聞いてみると、息子さんのだそうですが、先輩に誘われて買ったはいいものの、先輩が転勤で一緒に走れなくなり、ほとんど乗らずにやめたそうです。もったいないですね。
(さて、翌日も自走で帰らなければなりません。次に続く)