じっとしていても、脂肪やエネルギーを消費する方法があります。
それは、筋トレなどの激しい運動で起こる、筋肉の修復です。いわゆる筋肉痛です。
激しい運動をすることで、筋肉痛になりますが、これは壊れた筋繊維を修復しているものと考えられています。たった10分でも、30分でも筋トレをして、筋肉痛になればしめたものです。体の中では、数日かけて、体を修復するためにエネルギーを使います。
有酸素運動だけで、同じことをしようとしたら、何時間も続けなければなりません。
実は筋トレの方が楽に痩せられます。
筋トレをすると起こる体の変化を書いてみました。
ダイエットは食事制限と運動によるカロリー消費です。それに加えて、継続していくことが基本になります。
今回は、運動に着目しています。
食事は制限しすぎると、栄養不足で体が不調になります。運動は疲れますし飽きますが、短く、楽しく、習慣化してやれば、長く続けることが出来ます。
ダイエットの入り口に、ジョギングをする、水泳をするなどがありますが、同じことの繰り返しになるので、習慣化するまでに飽きてしまうことが多いです。また、いつも同じ距離を走っていると、いずれダイエットの停滞期が来ますので、徐々に時間を伸ばす必要があります。
そうなると、時間に制約がある人や、同じ行動の繰り返しがさらに長くなり飽きるため、ダイエットが難しくなります。
筋トレや、激しいスポーツ(筋肉が付く、心拍数がかなり上がるスポーツ)では、短時間で、筋肉が付きます。カロリーも激しく消費しますので、短時間で効果があります。
運動の解釈では、有酸素運動で、長くそこそこの強度でトレーニングした方が、脂肪の燃焼効率が良いと言われています。
通常は脂肪と、血中のブドウ糖や筋肉にあるグリコーゲンを燃やしています。しかし、激しい運動では、脂肪を使うには、糖より余計に酸素が必要なため、すぐにエネルギーになる糖質を多く使用してします。
そのため、筋トレなどは、脂肪の燃焼が少ないと言われています。
しかも、筋トレは短時間で疲れてしまうため、2時間も3時間もやり続けることは出来ません。
このように考えると、筋トレは短時間で終わってしまい、脂肪もあまり燃やしていません。
では、筋トレは脂肪を燃やさないのでしょうか?太ってしまうなのでしょうか?
筋トレは、激しく筋肉を使った運動なので、そのあと体に様々な現象が起こります。
筋繊維はちぎれ、筋肉内のグリコーゲンは減少し、いわゆる筋肉は負傷した状態になります。
体は、壊れた筋肉を修復しようと、エネルギーを使います。減ってしまったエネルギーを補給しようとします。
これらの症状は、筋肉痛という症状で現れ、数日間続きます。筋肉痛が終われば、以前より筋肉量がが増したことがわかるかもしれません。
今回の本質は、この筋肉痛の期間も、体は勝手に働いて、エネルギーを消費し、同時に脂肪も燃焼させています。
体は必要なエネルギーを補おうと、お腹が空きます。そしてたくさん食べようとします。
筋肉の修復や、減ったグリコーゲンの補給に必要な分を食べないと、筋肉は回復しません。逆に筋肉はやせ細って、傷ついたままです。
この時、プロテインや肉などのたんぱく質を多く食べた方が良いのは、筋肉の回復と成長のためです。当然炭水化物も必要なので、取らなければいけません。
しかし、体はお腹が空くという命令を出しますので、たくさん食べたくなります。ここで必要以上に食べてしまうと、エネルギーが余ってしまい、脂肪が増えてしまいます。
ですので、たんぱく質は多めに取っても良いですが、炭水化物は少なめに取り、脂肪の方からエネルギーを使ってもらうよう、調整が大事です。
体が働くときは、エネルギーを消費します。寝ていても座っていても、少ないですがエネルギーを消費しています。それが基礎代謝です。体重によって大きく変わりますが、男性で1500kcal、女性で1300kcal程度です。
風邪をひくと、たくさん栄養を取りなさいと言われます。それは、体がウイルスや細菌をやっつけるために、いろいろな働きをするためにエネルギーが必要になるからです。体温を上げるために筋肉を動かしたり、菌をやっつける白血球を作ったり、咳や鼻水、くしゃみなど、体を動かします。そして、このように体が動くため疲れてしまい、良く休まないと体は次の動きに行けません。
風邪をひいたら、栄養と休養が大事とは、このことなのです。風邪をひくと体重が落ちるのは、食欲がないのもそうですが、体がエネルギーを消費しているためです。
ケガの場合も同じです。骨折や出血などの修復も、多くの材料とエネルギー、熱が必要です。
変な話、ケガをすれば、運動しなくても痩せていきます。
倫理的に、わざとけがをしたり、風邪を引いたりするのは、良くありません。筋肉痛であれば、合法的?に体を自然に働かせることが出来ます。筋トレをしている人はみんな知っています。筋トレすれば、体が絞れ、いい体になり、健康的になることを。(マッチョになるわけではありません)
続けることが第一なので、楽しく楽にできる事から始めましょう。
よく、何カ月でダイエットできる?と聞かれますが、ダイエットは、やめたら終わりで元に戻ります。一生続けなければなりませんが、食事制限やハードな運動をし続けるのは、体重を落とすときだけなので、維持するためには、楽で楽しくが一番大切です。
効率の面で言えば、大きな筋肉を動かすと、効果が高いです。筋肉で言えば、背筋と足の筋肉です。ジョギングは、有酸素運動と足の筋肉、および上半身も鍛えられます。ちょっとキツイと感じる速いペースで走れば、筋トレと同じように、30分~1時間で効果が出ます。最も効率が良いダイエット運動だと思います。
ロードバイクは、準備や機材、走る場所ややり方にもよるので、効率は良いとは言えませんが、長く続けるにはいろいろ楽しさがあるのでお勧めです。
運動の頻度ですが、筋肉に負荷をかけるのは、週に3回で十分に効果が期待できます。1日おきに行い、しっかり筋肉を休ませ、修復させることで、筋肉が成長し、基礎代謝も増え、次回の運動も更なる効果が期待できます。
慣れてくると、筋トレする部位を変えれば、週6日交互に筋トレすることが出来ます。この場合、日曜日や月曜日など、1日休みを入れた方が良いでしょう。やりすぎは禁物です。(やり慣れてくると、休むと不安になります。それくらいになれば、完璧です)
筋トレの効果が発生するための注意点は、苦しくなってきたら、そこから続けた部分で効果が出ます。苦しくても続けることです。やめてしまうと、成長は見込めません。ダイエットの効果もありません。筋肉が痛い、キツイ、苦しい時が効果ありというわけです。
そのため、筋トレのメニューは、慣れてしまうと効果がありません。普通のスクワットも、回数を増やしたり、スピードを上げたり、重りを担いだりして、どんどんきついメニューにしてください。そうしないと、全く効果がありません。
自転車でも、有酸素運動と筋肉運動に分けられます。エアロバイクのブログで書いています。
自転車で、疲れないように、筋肉痛にならないように漕ぐには、軽いギアで、高速で足を回すことで実現することが出来ます。
筋トレをする場合は、重いギアで、筋肉が痛くなるくらい漕ぎます。上り坂を登るのも良いです。これを出来る限り長く(数分)やって、それを数回繰り返します。
疲れない漕ぎ方では、漕いでいる間はエネルギーや脂肪を燃やしますが、やめた時点で終わります。しかし、筋繊維を壊していくと、やめた後は筋繊維を修復するために体が稼働し、エネルギーや脂肪を燃やして働いてくれます。
効率の良い運動は、筋トレということになります。