下に、カテゴリー詐欺の質問に対する回答で、海外の状況について言及する、栗村修氏の輪生相談の記事があります。
海外では細分化、一元管理されており、レースも多いため、ある程度適正に運用されているようです。
では、日本ではやはりカテゴリー詐欺は良くある話なのでしょうか?
どんなスポーツでも、一番強いひとりが優勝します。
ただ、一対一のトーナメント制であれば、同じようなレベルの人と戦える確率が増えます。試合数も多いので、勝ちを経験できる人も増えます。
しかしロードレースのルールでは、いっせいによーいどん!なので、一人以外の全員が負けます。100人いたら、99人は勝ちを味わえません。表彰台とか、入賞とかすれば、強いと認められますが、それもほんの一握りです。
カテゴリー詐欺というと、だいたい上の方のクラスは、問題ないと思います。みんな速いですし、その差は埋めがたいですが、スピード差はそれほど大きくありません。
問題は、下位のクラスに、速い人がいることが問題になっています。
ただ、カテゴリー通りの人でも速い人はいます。若くてスポーツ万能の人であれば、初めてのレースでも速いですし、今は機材が進化していて、良いロードバイクであればかなりスピードが出ます。
中には詐欺の人もいますが、下位クラスであればあるほど、実力差が大きくなってしまいます。
確かに、クラス分けの方法自体、あいまいということも事実です。
今あるレースのクラス分けを調べてみました。
それらに問題点はあるのでしょうか?
現在一般的なクラス分け方法です。
ピュアビギナー、ビギナー、ミディアム、スポーツ、エキスパート、エリート、、、なんともあいまいな表現です。
中には、ビギナーに出て、スポーツに出る人もいます。ビギナーで足慣らしで勝ってしまう人もいます。
これも多くのレースのカテゴリーに採用されています。35歳までとか、50歳以上とかです。
しかし、50歳以上でも、20代でも、優勝タイムが変わらなかったりするんですよね。
50歳でも、元プロで走っていた人など、強さは半端ありません。下手に時間がある分、ものすごい練習をしていたりします。
元々ガチでやっていた人が、若い人に勝てなくなったので、クラス分けしたという意図もあるかと思います。
これも人数を小分けにしただけという感じです。
ロードレースから離れますが、一部のヒルクライムに採用されています。
私が知っているのは、福島県のあぶくま洞ヒルクライムで、ボクシングと同じ?17階級に分けてやったところがあります。
栃木県の八方ヶ原ヒルクライムも、80kg以上というクラスがあります。
ヒルクライムは軽い方が有利です。そういう意味では、体重が重い人は、軽い人と戦う必要が無くなるので良いのですが、重量級と言っても、勝つ人はマッチョの人です。まぁ、スポーツに不向きな体形で勝とうというのが、おこがましいのかもしれませんが。
ロードレースでは上りやコーナリングでは軽い方が有利ですが、平坦では重い方が有利かもしれません。
経験年数というか、レベル別クラス分けは、結構一般的です。
ビギナーとか、ロードレース出場3回以内とか、3年以内とかです。
ただ、厳密に調べることは出来ず、自己申告となります。
ただ、栗村さんも言っているように、シクロクロスや他の競技で競合の人が、ビギナーに出たらレベルが違うということもあります。
スポーツやり始めの人でも、若い人はパワーがありますから、スタートラインが違う人もいます。
多少は、クラス分けになるということで、一般的に採用されているのでしょう。
大磯クリテリウムでは、カテゴリーを細かく分けており、ビギナークラスなどは、主に週末にしかスポーツバイクに乗らないという風に言っています。平日も練習する人は、上のクラスに行くことになります。
確かに練習量によって、速さは違ってきます。週末しか乗らない人は、それほど速くはなれません。
だいたいレースに興味がある人は、平日も走ったり、ローラー台でトレーニングをしています。
私も大きな声では言えませんが、大磯クリテリウムでピュアビギナーに出ました。平日乗ったり、レース経験では3年くらいあるので、スポーツかビギナークラスなのですが、ピュアビギナーでも集団に付いて行けずに、後ろから何番目かの着順でした。
大磯クリテリウムのピュアビギナーは、初めてロードレースに出る人なのですが、本当に初めての人がどのくらいの割合かがわかりません。ただ、開催回数が多く、一度入賞してしまうと、同じクラスには出られないと思うので、まずまず適正化されていると思います。
今は無くなってしまったJCRCも脚力判定やクラス細分化と繰り上がりを行っていましたが、出場者の減少もあり、うまくいっていたかどうか?というところです。
体脂肪率別であれば、マッチョとぽっちゃりを分けることが出来ます。ぽっちゃり同士で戦えます。
体脂肪率別でやっている大会があるかわかりませんが、御亭山(こてやさん、通称こてやん)TT(ヒルクライムだけど、短いのでTT)では、ウエスト90㎝以上をヘビー級としてクラス分けしていました。これだと、まぁまぁぽっちゃりの人で勝負出来ていました。
今までにないと思われる、クラス分けを考えてみました。
やはり、高い車体は性能が良く、速く走ることが出来ます。
一番は乗り手の技能ですが、車体でもスピードの差は出ます。
ただ、値段というものはあいまいで、ただ軽いだけの粗悪品もありますし、中古やもらったものはどうするのというものもあります。
ただ、入門者用に導入クラスということであってもいいと思います。ガチ機材と体形の人と、スポーツジャージの様なウェアと重い機材の人が同じクラスを走っているのは、見ていて悲しいものがあります。
クロモリだけでレースとかはあったみたいです。この辺になると、完全にファンライドというか、ファンの交流会的なレースになります。
現在のレースではカーボンフレーム一択になっています。アルミはそこそこの戦闘力もありますが、入門用として乗られており、あえてアルミを選んでいるガチはいません。
入門用として、価格を抑えたクラスを作るのであれば、あってもいいと思います。
速く走るには、高剛性と軽量であることが求められます。その一つとしての車体の重量で管理する方法です。
重いから遅いとは言えませんが、ある程度の歯止めになるかと思います。
特に学生などは、高価な機材が買える人、買えない人との差が出来てしまうので、9kg以上など、一定の基準を設けるべきだと思います。
乗り手の能力別として、ガチ勢からはレベルの指標としてあがめられています。
パワーメーターが普及している今となっては、みんなだいたいわかっている数値だと思います。
ヒルクライムでは、パワーウエイトレシオの方が指標となりますが、平坦レースではパワーがものを言います。
ロードレースは駆け引きの部分も大きいのですが、まずはFTPが揃っていないと、勝負になりません。
ズイフトなどでも一般的に成功していると思うので、導入して損は無いと思います。
FTPがあっても、スプリント力でなかなかロードレースには勝てない人もいます。
ほぼ競輪になってしまう気もしますが、例えば300mのスプリントタイムを測っておき、本番でそのタイムを上回ったら失格にするとか、上のクラスに行かせるとかすればいいと思います。
レースとしては、短距離やクリテリウムになりますかね。
強さは練習距離に比例していると、私は考えています。
レースをする人は月1000kmは乗っていると思います。強い人は月2000kmです。月2000km乗っている人が、月3000km乗る人に勝てるわけがないとも言っています。
トレーニング方法もいろいろあるので一概には言えませんが、逆に月2000km乗れば、どんな人でもそれなりに強くなれる魅力があります。よく、練習はウソをつかないとも言われます。
しかし、ホビーレーサーは、仕事でロードバイクに乗っているわけではないので、普通の仕事をしている以外の時間にしかロードバイクに乗れません。家庭の事情もあり、自分の趣味に使える時間は週に2~3時間という人もいると思います。
私も月に500kmくらいですが(昔は家庭の事情。今は体力の問題)、距離別で分けることは、ある程度能力を測る目安にもなると思います。
月平均で、200km、500km、1000kmなどと分けることで、ある程度実力が測れるのではないでしょうか。
栗村さんも言っているように、海外のように参加しているレースの実績を一元管理して、その人の実力をデータ化するのも出来そうな気がします。
ただ日本は、レース数が少なすぎますね。
理想としては、地域や都道府県別で毎週のようにレースを開催し、強い人は全国区の大会へ行ってもらうのが良いと思います。(参加者が多くなければならないですが)
ロードレースは周回コースが多いので、1周のタイムを測っておいたり、当日TTレースをして、それを基にクラス分けする方法です。
TTでわざと遅く走っても、本番のレースで速ければ違和感があります。リザルトにも両方の結果を載せるとわかりやすいです。
ロードレースは、10人で走っても、100人で走っても、一人の速い人のせいで集団はバラバラになります。
その確率を減らす意味で、人数を絞って数多く予選を行い、少しでも速い人と当たることを減らすという方法です。
速い人と当たっても、予選を通過すればよいとか、本番に力を温存する意味でも、ペースを速くしなかったり本気を出さない可能性があります。そうすれば、他の人にも予選だけでも勝てるチャンスが出てきます。
次回は、予選を通過できない人同士でやるというのも、レベル合わせしやすいと思います。
勝ち負けのスポーツなので、強い人が勝つのは当たり前です。人より練習しているのですから、練習していない人が簡単に買っては困りますし。
ただ、メジャーなスポーツであれば、地方予選をしたり、地域の小さな大会が頻繁に行われていたりするので、レベルの低い人でも、勝敗に絡むチャンスが出てきます。強い人は全国区で戦ってもらうわけです。
要するに、ロードレースは競技人口が少ないというのがまず原因です。おそらく都道府県レベルで毎月のように大会をやっても、人数があまり集まりません。
ロードレースは、何度か参加していても、やめてしまう人が結構います。勝負にならない、独特な雰囲気が合わないなどを経験してしまうと、続けてやろうという気持ちになれないのかもしれません。ルールにも問題があるのかもしれません。
実はツールドフランスはチーム戦です。いや、ロードレースはチームの競技であることは誰でも知っていますが、日本は残念ながらチーム戦とまではいっていないような気がします。
まず後半まで付いていけない選手が多く、最後に残っている選手で、同チームがいればチームプレーを行いますが、一人で戦っている選手も多いです。
強い選手が勝ってしまうという、当たり前の結末となってしまい、面白みというものがありません。不確定要素が面白さや楽しさを演出するものでもありますから。
アイススケートのチームパシュートもチーム戦です。箱根駅伝も強い選手とそうでもない選手がいるので、順位の入れ替えなどの面白さがあるのでしょう。普通のマラソンよりも人気があります。
バンクリーグは最初はチーム戦ぽかったのですが、最近では2人で抜け出して勝負し、後半は残りのメンバーでタイマンという感じです。
ロードレースは、トップカテゴリーとして必要ですが、エンジョイスポーツとしてはチーム戦もありかと思います。
私のような弱い人は、同じような弱い人と一緒に走りたいだけかもしれません。
チームや仲間と走っても楽しいのですが、みんな強くなっていくと、相手になりません。
大磯クリテリウムも、フリー走行をお金を取って走らせるという話があるとかないとか言っています。それは結構面白いと思います。いや、結構価値があると思います。
そういう意味では、エンデューロレースは、参加者も多く、いろいろなレベルの人が混走しているので、自分にあった人を見つけることが可能です。その範囲で楽しめると思います。
ロードレースは、エンデューロで第一集団で走っている人同士で、ドンパチやる競技なのかもしれません。
ヒルクライムも合わせて、レベルの合わない人は、競技を選んだ方が良いでしょう。
私も、エンデューロで修行してから考えてみたいと思います。