輪行の袋詰めは、意外と簡単。慣れれば5分のテクニックを解説

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山へヒルクライムに行きたくても、道路は混んでいて走りずらい、車も持っていない、、、。そんな都会の生活には、輪行がつきものです。
逆に鉄道の発達している都会なので、輪行しない手はありません。なにせ、山まで自走するのに、往復するだけで100kmとなります。

そんなわけで、荒川サイクリングロード以外を走る時は、輪行にしています。単身赴任1年にして、30回くらいは輪行したでしょうか。すっかり袋詰めも慣れてしまい、5分程度で完了します。
まずは基本的な袋詰めのやり方から、早く確実に詰められるテクニックを、書いていきたいと思います。

ちなみに、ロードバイクはリムブレーキなので、ディスクブレーキのやり方は説明できません。
フレームはカーボンです。

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私の輪行袋

私は、TIOGA H-PODという、横型の輪行袋を使用しています。
縦型と迷いましたが、横型で正解だと思っています。縦型は、部品と手間が増えてしまうのと、特に横型で不便を感じたことが無いからです。

この輪行袋は、下に敷いて、上にロードバイクを載せて固定し、上で縛り上げる形になります。上からかぶせることもできるようですが、やったことはありません。
上からかぶせるものは、下が開いてしまうため、中のものが地面に落ちやすくなり、サドルやハンドルが地面に付いて、傷だらけになりますので、やめた方が良いと思います。

同梱物は、輪行袋以外に、ホイール固定紐3本と肩掛け紐2本だけです。非常にシンプルです。
要するに、ホイールを外して紐3本でしばり、肩掛け紐を取り付けて袋にしまうだけです。理解してしまえば、それほど作業は多くありません。

荷物もこれだけです。駅構内を歩くので、クリートカバーも持っていきますが、着替えなど不要と判断した場合は、本当に下の写真のように、いつものライドに輪行袋を付けるだけです。その代わり、電車の中ではレーパンです。
前は気を使って、短パンやTシャツなどを着て乗っていましたが、誰かが見て注意されるわけもなく、別に裸で乗っているわけではないので、堂々と乗ることで、荷物の削減に成功しました。(それよりも、家を出る時の近所の目の方が気になります)
一応地味なウインドブレーカーを羽織って乗ります。(ジャージ隠してビブ隠さず、ってやつです)

輪行袋の選び方

とにかく、軽量優先であれば、畳んだ時に小さく、軽いものが良いです。

横型、縦型は好みもあったり、電車の中での納まりなどもありますが、軽量化で言えば、エンド金具の無い方が有利です。
空いている電車を選んで乗っていれば、横型で問題ありません。

ホイールを外さないで詰められるものもありますが、サイズ的にダメな場合があります。
サドルが飛び出すものも、ルールから適用外の可能性があります。

傷が心配な方は

輪行には、手間をかければかけるほど、アイテムが増え、時間がかかり、荷物が重くなります。
傷がつくことを心配してしまうと、どうしてもアイテムを揃えてしまいます。もちろん、それはそれで構いません。
フレームのカバーやスプロケットやチェーンカバー、ホイールカバーなどを持ち歩くことになります。しかし、フル装備にすると、バックパックを一つ持っていくようなものになります。行先で、荷物を預けられるのであればよいですが、身軽さが売りの輪行と、軽快な走りが売りのロードバイクですので、軽くするべきかと思います。一度揃えてみて、実際にやった後に取捨選択を行うのが確実です。
ただ、たくさんの装備品と縦型となると、作業時間は慣れても、10~15分になるのではないでしょうか?

私は汚れや傷は気にしない(訳ではない)ですが、細かい傷であればあきらめます。今の新車を買った時も、当日輪行で帰りました。
そのため、このやり方も、細かいことを気にしない人向きです。それでも、オプションを付ける人も参考になると思います。

輪行袋への詰め方

作業の流れは2つ

やったことない人は、何をどうすればいいか、全く見当がつかないと思います。また、メーカーにより、やり方も多少違います。
動画や説明書を見ても、ピンとこないと思うので、本番前に1度やってみるのが良いでしょう。

袋への詰めるやり方の流れは、大きく見ると2つです。
・ホイールを外して挟む
・ばらけないように縛る

です。

とにかく、このホイールでフレームを挟み、崩れないように縛れればよいのです。
コツさえわかれば、運んでいる時に崩れることはなく、傷が付きづらくなります。

細かい手順は

もう少し手順を言いますと、
1.ロードバイクを逆さまにする
2.前・後輪を外す
 (2.5。縦型は、エンド金具を付けて立てる)
3.フレームの両側にホイールを置く
4.ホイールの3カ所を縛る
5.フレームに肩掛け紐を2カ所付ける
6.ハンドルを曲げ、袋をかぶせ、縛る
7.肩掛け紐をつなげる

となります。
メーカーによって若干違いますが、大方同じだと思います。

ロードバイクを逆さまにする

TIOGAは、輪行袋を広げて、その上で逆さまにします。かぶせるタイプでも使えますが、下から口を引き上げて上で縛ります。その方が、ロードバイクが汚れません。

ロードバイクを逆さまにするので、ボトルケージに入れたボトルやツールケースは落ちる可能性があります。落ちても袋の中で遊んでいるだけなので、気にしなくても構いませんが、飲み物が入っているとこぼれるので、私は輪行時のボトルは空にしています。(入っている時は、背中に入れておきます)

サイコンやライトも出っ張っているとぶつかったり、取れたりするので、なるべく外して別のところに入れておきましょう。輪行袋の入っていたきんちゃく袋に入れておくと便利です。

前・後輪を外す

後輪を外すときは、基本的にリアディレイラーは、ハイ側(小さいギア、外側)にした方が取りやすいです。
外した後は、ロー側(内側)に移動しておくと、リアディレイラーが中に入って当たりづらくなります。私は面倒で、やっていません。

フロントディレーラーは、アウター(大きいギア)の方が良いです。袋詰めした後、ギザギザしたギアがむき出しになると、袋が破れたり、当たると痛かったりします。

タイヤでフレームを挟む

まず、ペダル・クランクを水平にしてください。その下にタイヤが入ることになります。
ホイールはフレームの両側に同じ位置で縛りますので、左右一致した位置に置きます。
サドルの低い人は、ペダルが邪魔するかもしれませんが、スポークの間に入れるなどして、工夫してください。

タイヤで挟んだ時に、フレームとホイールが当たるのではないかと心配になりますが。だいたいはタイヤの方が大きくなっていますので、先に柔らかいタイヤが当たります。
スプロケットは外側にしないと、フレームに当たって傷がつくかもしれません。
だいたいは、クイック・ハブ辺りがぶつかって固定されるので、フレームにはそれほど当たりません。

タイヤの3カ所を縛る

離れた3カ所(約120度ごと)を止めます。TIOGAの紐は、ぱちんと止めて、引っ張れば締めあがるので、とても簡単です。わざわざ、紐を通して、長さを調整してというものもありましたが、良くないですね。フック付きゴムひもでとめるのも良いと思います。

ホイールはなるべく、きつく締めてください。
ただし、きつく締め過ぎると傷がつく可能性もありますし、スポークなどが曲がってしまう場合があります。
また、ブレーキワイヤーなどの上から縛らないでください。ワイヤーが折れ曲がってしまうと大変です。また、緩みやすくもなります。

しかし、肩ひもで担ぐと、フレームを持ち上げる形になります。そうすると、タイヤは下に落ちて、ずれてしまいます。しっかり縛っても、歩いているうちに、ずれてしまいます。
こうなると、自立しづらくなりますが、自立させたままどこかに置いておくことは無いので、あまり気にせず、適当に縛っても大丈夫です。(でも、結構自立します)

本当は、この時にハンドルを曲げて、一緒に縛った方が、ハンドルやホイールの位置が決まりやすいのですが、フレームが倒れやすくなります。私はあえてハンドルを曲げずに縛ってしまいます。作業性を優先します。
後からハンドルを曲げると、高さも変わり、ハンドルがスポークにぶつかって曲がらない場合がありますが、後で紐を少し緩めれば修正できます。

肩ひもをフレームに付ける

肩ひもは2つに分離しているものが多く、一方はチェーンステーに、もう一方はステムかヘッドチューブ辺りに取り付けます。上側と下側の対角辺りに付くことになります。
下側(ステム側)は、輪行袋の下の方に穴が開いていると思うので、そこから出します。

それから、袋詰め時の高さの問題ですが、サドルの高い人はどうしても完成形の高さ(縦置きは横の長さ)が高くなってしまいます。どうしても小さくしたい人は、サドルを下げると、かなり小さくなります。あとで、同じ位置に戻すのが大変ですけどね。

ハンドルを曲げて、袋をかぶせる

作業時はハンドルをまっすぐに向けておくと倒れずに作業しやすいのですが、幅を小さくするために、袋の中では横に向けます。
そうすると、ハンドルが下方向に出っ張ってしまい、タイヤが浮き上がってしまいます。こうなると、さらに自立しなくなります。

私は、その場合、タイヤをちょっと下に押したり、フレームを持ち上げるとタイヤが下がるので、それで座りのいい位置にします。
どうしても動かない場合は、タイヤを止めている紐を少し緩めれば、下に落ちるので、再度締め上げます。

ハンドルを曲げると不安定になりますので、あとは手早く袋をかぶせます。
TIOGAは、下に広げて敷いてあるので、引っ張り上げて上で縛り上げるだけなので、それほど苦になりません。
上からかぶせる輪行袋は、袋の口を広げるのに両手を使うので、自転車が倒れないようにしなければなりません。

あとは肩紐通しをつなげて、完成です。

裏技ではないですが、ヘルメットも結構かさばるので、輪行袋の中に入れてしまった方が楽です。
そのまま放り込むと、中で暴れて傷つくので、私は写真のように、フロントフォークのクイックの入る凹みに引っ掛けています。

油汚れについて

チェーンやスプロケットには、黒い油が付いていますので、輪行袋は確実に汚れます。
そのため、カバー類などがあり、輪行袋が汚れないようにすることが出来ます。

しかし、輪行袋も、いつも同じ位置にチェーンやスプロケットが来るので、同じ場所だけが汚れます
要するに、カバーが汚れるか、輪行袋が汚れるかの違いです。

もちろんカバーは内側だけ汚れるので、外から見ればとてもきれいです。輪行袋は内側が汚れてしまうと、薄い素材なので、黒く汚く見えます。

それさえ気にしなければ、どうせ汚れる場所は汚れるということで、私は荷物を減らす方を優先させてます。

汚れが目立たせたくなければ、を選択するのも良いでしょう。
私がを選んだのは、盗難されづらい色だからです。ショップの店長のアドバイスで、赤い色の方が、さっと持って行かれても目立つので、目撃者も多くなり、持って行く方も躊躇するそうです。

傷について

傷に関しては、人それぞれ気に仕方が違います。また、塗装によって、傷つきやすかったり、目立ちやすかったりもします。

当然普段のライドや取扱い、転倒や立てかけでも傷は付きます。それがやむを得ないと考えているのであれば、輪行の傷は大したことないでしょう。

私は全くカバーや緩衝材は使っていませんが、輪行で傷ついたという傷はありません。アルミフレームとカーボンフレーム両方やっています。色は両方マットっぽい(艶無し)ですが、それとわかる傷はありませんでした。しかし、1回輪行したら、傷ついたという、クリアなカラーに乗った人もいるのは事実です。

傷つかないコツとしては、運ぶときは、あまり動かさない、急がないということです。
歩く時間は、ほんの数分です。私はホームの端まで行きますが、時間に余裕を持って、ゆっくり行きます。なるべく揺らさないようにします。
あまり多くの荷物を持っていると、自転車の方に気をかけていられなくなるので、扱いも雑になってしまいます。

やはり、時間に余裕を持つことと、荷物は少なくすることが良いと思います。

担ぐとずれます

さて、いざ持ち上げると、ホイールは重力で下に多少ずれます。こうなると自立しずらいですが、意外と置いてみると、自立します。
何か、ずれると擦れて傷ついているのでは?と思うかもしれませんが、私は大丈夫でした。保証は出来ません。

担いでみると、腰のあたりにクイックレバーが当たったり、ずらすとスポークが当たったりして、どうも担ぎ心地が悪いです。ここにクッションを付けたりパットを当てると良いかもしれませんが、荷物が増えるのでやりません。

輪行は、わずかな時間です。
担ぐのは、駅前で袋詰めしてから、ホームへ行くまでと、降りる時に逆に行く間です。電車に乗っている時は、降ろしています。
なので、この移動している時間だけ、辛抱すればよいのです。
小さい駅であれば、ものの数分。大きい駅だと、結構歩きますが。

細かいところは、すぐに覚えられないと思うので、とりあえず何度かやってみて、慣れてきてもう一度読んでもらうと、なるほどと思うこともあるかもしれません。
次回は、輪行での、歩き方や乗り方、置き方などのテクニックを解説します。
何かと気を遣う輪行。いろいろ考えることがあるので、一緒に考えていきましょう。

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