JCRCとは、日本サイクルレーシングクラブ協会のことであり、JCRCが主催するロードレースシリーズに参加しました。年間数大会あり、ポイント制でもあります。脚力をクラス分けしたり、年齢別をこまかくしたりして、より楽しめるようになっています。
今回は群馬CSC(サイクルスポーツセンター)で開催されます。
私はここで走ったことが無いのですが、何とか日帰りでも行ける距離なので、参加してみました。ここは、JBCFやJCLでもよくつかわれるコースで、クローズドサーキットであり、自転車用として半専用コースです。
自分としては、久しぶりのレースですが、ロードバイクはカーボンフレームになり、パワーメーターも導入したので、少し楽しみでもありました。
出走した結果を先に言ってしまいますが、リアルスタート直後から付いていくのがやっとで、コーナーや上りのたびに遅れていきました。そして心臓破りの坂で、追いつけないくらい離され、頑張ってついていく気力もなくなりました。
申し込みから、トレーニング、コースの攻略など、かなり時間をかけ、書くこともいっぱいあるのですが、レースは数分で終わってしまうという、自分でもびっくりの弱さです。
そのため、書いたことは何の価値もないので、ご了承ください。
参加申し込みまで
今年も、コロナ禍で開催レースがかなり少なくなっています。特にヒルクライムレースは早々に中止を宣言しているところもあります。榛名山ヒルクライムには参加申し込みしましたが、緊急事態宣言もあり、辞退要請がありましたので、不参加でした。
参加できれば、今年はこれが最初のレースになります。
群馬CSCは、在来線で3時間、新幹線で1時間乗って駅に着いた後、5km程度で着きますが、8%の上りになっています。輪行では行けなくはないですが、結構きつい往復になります。
今回の私が出場する年代別のレースは、12時半スタートなので、到着時間は問題ありません。早朝集合が多いレースの中で、これは助かります。
参加クラスも少し悩みました。
50代なので、年齢別が設けられていますが、50代と言えど、速い人は若い人と変わらないくらいのスピードです。なので、年代別の意味があまりよくわかりません。とは言え、同じ年代の人と走るのが、現実的なクラス分けでもありますので、こちらに出ることにしました。
あとは、脚力別ですが、私はまだ受けていませんので、Xクラスに出場して、脚力を判定してもらいます。まぁ、どうせ一番下のクラスになりますが、初めての人で、弱い人が参加していることを期待できると思います。
トレーニング
とにかく起伏のあるコースは、上りで遅れてしまうので、しっかり上れるように考えました。
近くに山が無いので、坂を探したり、輪行で山に行ってなるべく練習するようにしました。また、平坦でも重いギアを回して、筋力をつけてしっかり上れるような練習をしました。
パワーメーターを導入したので、最初の踏みすぎで、足が終わらないように乗ることが出来るようになりました。しかし、このやり方は、ロードレースには向きませんね。最初から引き離されないように全力で走るのがロードレースなので、最後まで足を持たせることを考えてはいけません。
ただ、一人で走ることが多く、集団走行や追いかけっこをほとんどしていないので、フルパワーで走ることが出来ていません。どうしても一人だと、疲れて足を緩めることが多々あり、疲れると帰ってしまいます。
この辺のトレーニングが大きく影響しているかと思います。
コース攻略
群馬CSCは走ったことが無いので、これはかなり研究しました。
ユーチューブで走行動画を10周分くらい見ました。パワー、スピードなどのポイントを特に注意して見ました。
怖いのは下りのコーナーです。ブレーキやコーナースピードも知りたいところです。
それと、心臓破りの坂。1分程度(私はそれ以上)の上りで8%程度あります。試走では短く感じましたが、ロードレースとしてみんなに付いていくとなると、凶器になる坂です。
当日には、チームメイトから、かなり細かくコース攻略法を聞きました。試走したうえで、ブレーキポイントやコーナリングなどなど。本当に恥ずかしくなるほど。だって、集団についていけなければ、意味のない走り方ですから。
食事
今回は梅雨から開けた直後でもありますが、梅雨の時期から蒸し暑くて、仕事の疲れなどもあり、また、ヒルクライムではないので、無理なダイエットはしませんでした。成り行きで、66kgくらいです。しっかり食べて、体調を崩さないように心がけました。
問題なのは、12時半スタートなので、当日の食事はどうしようかということです。
朝は早いのですが、そこで無理に食べず、レースの2~3時間前までに固形物を食べ、30分前にジェルを食べようと考えました。
レースは1時間程度なので、ハンガーノックは無いと思います。
ただ、飲み物がどうでしょうか?暑ければ、水も持って行きたくなるかもしれません。
当日
いろいろな事情があり、途中から車で乗せて行ってもらうことになりました。
そのため、群馬CSCの入り口の上りで、ヒルクライムをする必要が無くなりました。言い訳が出来なくなりました。(笑)
チームメンバーはもう一人いました。彼はとても速いので、優勝狙いでしたが惜しくも2位でした。悔しくも、うらやましい速さです。
スタート時間が遅いので、かなり余裕でした。とりあえず朝一試走ができるので、コース下見です。まだレースまで5時間以上あるので、ウオーミングアップにはなりませんね。
E3で走っているチームメイトと一緒に1周走り、そのあと単独で1周走りました。コーナーは結構曲者で、アップダウンも意外とアップは勢いでは上りきれない感じです。
路面はつなぎ目も多く、ガタガタする場所もありますが、道幅はあるので、並んで走るのは問題なさそうです。
チームメイトは即スタートなので、あわただしく準備をしています。また、交流のあるチームの人もたくさん来ていたので、にぎやかでした。
チームメイトの走行中はビデオ撮影をし、ゴール後の表彰式なども終わると、今度は自分の番です。
2回目の試走では、ウオーミングアップを兼ねましたが、疲れてしまうのも困るので、1周で戻りました。
食事は朝と3時間前におにぎりを3個食べ、さらにお腹が空くようならパンでも食べようと思いましたが、食欲はあまり沸きませんでした。
1時間前くらいにアルギニン入りのBCAAとモンスターを飲みました。食欲はほとんどないため、モンスターにもカロリーはあるので、ジェルはやめておきました。
暑さは、梅雨明けの快晴で、日なたはかなり暑いです。
コースは森の中なので、日差しは少ないです。それほど暑くはないので、水は少なくて良さそうです。
いざレース
私のクラスは、50~59歳の2クラス同時スタートで、約30人で走ります。同時間帯で、トップカテゴリー他2クラスも走ります。
少ない人数ではありませんが、何とかしがみついていきたいという意気込みはありました。
今までは、完走というか、ばてて走れなかったり無様な姿を見せたらどうしようという不安があって緊張しっぱなしでしたが、今回は5周走るだけの体力は付けてきたので、非常にリラックスしていました。それでも集団走行やついていくことに不安はありました。
スタートして、下りが終わるまでは、バイク先導のパレードランです。
前よりにいて、何とかキープしたいと思いましたが、多少の遠慮もあり、徐々に後ろに下がっていきます。
下りの終りの方に、コーナーが連続し、きついヘアピンもあります。ここで、グッと順位が下がってしまいます。下がるだけなら良いのですが、いきなり集団から離れてしまいます。まだペースはバイクに抑えられているので、踏めば追いつくのですが、また次のコーナーで離れます。
下りが終わって上り返しがありますが、上りでも遅れます。
そのあと、リアルスタートになって、何とかついていきますが、すでにほぼしんがりです。アップダウンが連続しますが、上りで離れてしまいます。
そして、心臓破りの坂で、どんどん離れていき、上りきったところで、だれもいなくなりました。追いつくなどと言う距離ではなく、完全に諦めざるを得ませんでした。
周りに足が合う人もいません。しばらくすると、後ろから追い抜く人がいますが、チェーン落ちか何かで追い上げているようで、足は合いません。
ちょっと速い人が後から来た時に、しばらくついていくことは出来ましたが、上りが続くところで、徐々に遅れてしまいます。
あとは、下りで休みながら走っていたので、疲労は無く、完走は問題なく出来ました。
5周は長く感じました。最後の1周のゴールラインをまたいだ時に、バックストレートに先頭集団が来たのが見えたので、ぎりぎり周回遅れにならなくて済んだようです。
反省会
JCRCのレースは2回目で、前回下総では、年代別の8人で走り、最後まで集団で走ることが出来たので、楽しく感じました。
今回は、ちぎれて一人で走っていたので、もうレースはやめようか?と考えながら走っていました。
実力的が足りないということです。機材は今回からカーボンフレームとなり、パワーメーターを導入。タイヤにもこだわったりしています。周りはレース用のフレームやディープホイールなどで武装はしていますが、機材のせいにはできません。
ベーススピードが足りません。あと5km/h速くならないと、ついていけません。
高出力で走り続ける持久力が足りていないのでしょう。インターバルも満足に出来ていません。ガーッと追い上げると、そのあとついていくのも苦しくなります。
それは、チーム練習のようなトレーニングが出来なくなったということもあります。やっぱり練習相手がいると、限界でも無理して付いていこうとしたり、競ったりするので、よりレース的な練習ができます。全開がレースだけでは、ついていけるはずもありません。
それとテクニックです。今回は、かなりテクニカルなコースだと思います。上りが苦手であれば、下りで追いつかなければならないのですが、下りのコーナーが全くダメです。ひとりで走っている時に、コーナリングをいろいろ試していましたが、オーバーランしそうになったりもしました。また、下りでスピードが乗っているときに、跳ねてしまうと恐怖を感じます。そのため、スピードが上げられません。
上りはブレーキやライン取りのテクニックはいらないので、純粋にパワーでしょうか。
やはり、パワーと持久力も上げないといけません。
機材のことはあまり関係ないと思いますが、一つ言いたいのは、アルミフレームから乗り換えたときに、下りが怖くなりました。
思うに、フレームが柔らかいのではないかと思います。また、ホイールはシャマルウルトラなのですが、軽量アルミということで、リムの剛性が無いような気がします。これに軽量タイヤを付けると、下りが思うように走れません。思ったライン通りいかず、路面にうねりがあると、どんどん外に膨らんでしまいます。また、まっすぐ降りても、跳ねると右に左に蛇行してしまいます。跳ねやすいというのかもしれません。
体重が重いというのもありますが、軽さばかり求めていると、剛性不足により、安定性が失われている気がします。
体調面は万全ではなかった気がしますが、結果には関係ないでしょう。暑さには慣れたつもりでしたが、内臓が付いていっていませんでした。お腹の調子も悪かったですし、食欲もあまり出ませんでした。ここぞというところで力が入らなかった気がします。
今回痛感したのは、ロードレースはかなりテクニックが必要だということです。
広いサーキットコースのエンデューロでは、大きなコーナーでブレーキを使うことなく集団でも自分もラインを守れるコースになっています。
しかし、群馬CSCのようなコースでは、コーナーのライン取りで簡単に数秒の差がついてしまい、数km/hの差も出来てしまいます。集団で走っている場合では、アウトインアウトは出来ず、コーナーの半径で回らなければいけないですが、適切なスピードがわからず、オーバーランしてしまいます。確実に減速してしまうと、大きく遅れてしまいます。それがコーナーのたびに起こるので、1周で数十秒も変わってしまいます。
群馬CSCは、何度も走り込まないと、ライン取りやスピードがわかりません。わかった上で、レースの集団について行けるようになるのでしょう。
ヒルクライムやエンデューロでは、パワートレーニングだけでも問題ないですが、ロードレースはさらに上級者のレースになっているようです。コーナーでのオーバーランや接触落車が後を絶たないのは、コースになれずにいきなり本番の人が多いためだと思います。
また、レースで良い成績を出すには、そのレースの特性にあった機材やトレーニングが重要だとも痛感します。とりあえず強くなれば、どんなレースでもどこでも強いということは無いでしょう。まずは自分の向いているものを探して、レースを選ぶ必要があるような気がします。
JCRCのレースは、脚力別に走れるので、非常にありがたいのですが、まだ完ぺきではありません。弱い人のためにやるレースは無いかもしれませんが、レース人口を増やすには、初心者やホビーレーサーが楽しめる環境が必要かと思います。ついていけない人が辞めていって、残ったガチガチの人だけになっているのが現状です。
いろいろ勉強になった群馬CSC。さて、これからどうやってレースを楽しむのか?ゆっくり考えてみようと思います。
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