ロードバイクで向かい風を走るとつらいですよね。逆に追い風の時は、俺ハエ―(速い)ってなります。
私はグルメライドもしないし、目的地にこだわりがないため、いつも行くところに悩みます。そういう時は、天気予報を見て、風の方向を見て決めます。まさに、風の向くまま気の向くままです。
向かい風はみんな嫌いですが、体重が重い人の方が、それほど苦にならないようです。この考えを利用すると、重い荷物を背負って走ると、向かい風が楽ということになります。
風向きをみて、走り方を決める方法や、向かい風への対処方法を考えてみましたので、参考にしてみてください。
風で受ける影響
ロードバイクで走っていると、バイクの機械抵抗よりもはるかに空気抵抗の影響を受けます。
風が正面から吹いてくる(向かい風)の場合、バイクのスピードは上がらず、疲れるばかりで距離があまり進みません。
逆に後ろから吹いてくる(追い風)の場合、漕がなくても、または軽く踏んだだけでもどんどんスピードが出ます。まるで、下り坂のような感じです。
また、横から吹いてくる風もあります。この場合、多少の斜めの吹き方でスピードにも影響がありますが、横風は、進行方向を変えられてしまうため、まっすぐ進むことが難しくなります。風も一定に吹くわけではなく、建物や木々の間から突然吹くこともあるので、そういう時に、グンと自転車の方向が曲げられてしまいます。あまりにも強い時は、事故を起こすこともあるので、注意が必要です。
風の影響の受けやすさ
風によってどのような現象が起こるかを考えると、その対策も見つけることが出来ます。
風の影響を受けやすい状況や事柄は、
・風に対する面積が大きい
・軽い
・スピードが速い
・周りに壁や起伏がない
などです。この逆であれば、風の影響を受けないことになります。
風に対する面積が大きい
いわゆる、投影面積が大きいと、風の当たる面積が増えて、風の影響を受けます。
追い風であれば、強く押され、向かい風であれば、押し戻されます。
また、体を立てると面積が増え、小さく縮こまる(エアロフォーム)と、面積が減り、風の影響が減ります。
ロードバイクに関しては、いわゆるエアロロードの方が、投影面積が小さく作られています。特に高速巡行するTTバイクやトライアスロンバイクは、効果が高そうです。
横風では、体の大きさや、リムハイトの高いホイールがやばいという話を良く聞きますね。
軽い
軽いと風の影響を受けます。別の機会に解説しようと考えていますが、物が動いている時のエネルギーは1/2mv^2(にぶんのいち、えむぶいじじょう)です。高校で習うんですかね。スピードの二乗でエネルギーは増えますが、重さもエネルギーに含まれます。
風に押し戻されることは、移動しているエネルギーが、向かい風のエネルギーで減らされることになります。(追い風は足される)
風から受ける影響は投影面積ですが、それが同じと考えると、重い方が元々持っているエネルギーが大きいので、引かれても残っているエネルギーが大きく、減速しづらくなっています。
簡単に言うと、軽い方が、向かい風に簡単に押し戻されてしまうということです。
(走ってくる子どもを受け止めるのは簡単ですが、お相撲さんが走ってきても止められないということです)
スピードが速い
スピードが速いと、横風の時に左右に流されて、直進する方向から大きく外れてしまいます。
スピードが速いから、横風の力が強くなるわけではなく、同じ時間で進む距離が多くなるので、横にずれる長さが大きくなるということです。トラックなどの横風の影響と同じですが、結局、スピードが速いと同じ時間で進む距離が伸びるため、同じ角度で曲げられたときに横にずれてしまうということです。
向かい風の時も、もともと風が無くてもスピードが速いと、空気抵抗を受けます。先ほどの式のように、スピードは二乗で力が増えてしまうので、風の押し戻す力が強くなりますし、スピードを維持するために二乗の力が必要になります。
追い風の時も、変な話、風よりも遅い時は押されますが、風より速くなると前から押し戻される風になる為、それからスピードを上げることは大変になります。
周りに壁やものがない
風が吹いていても、壁があると風を防いでくれます。完全に防いでなくても、物が有ったり、木が生えているだけで、風が弱まります。
風が吹いている時に、コースを決めるのは、この部分が大きく影響します。
コースの作り方
午前中は風が弱い
台風以外では、午前中の方が風が穏やかで、昼から強くなるということが多いです。地表の温度が暖められるからでしょうか?
その日の風向きに対し、弱いうちに風上に向かうことをお勧めします。だんだん風が強くなれば、折り返して帰ってくるときには、完全に追い風です。朝は早ければ早い方が良いと思います。
向かい風は、ヒルクライム
ヒルクライムは、前方が山なので、風を防いでくれます。完全ではありませんが、かなり和らぎます。
また、ヒルクライムはスピードが落ちるので、平坦に比べて向かい風の影響が少なくなります。
さらに、周りが木々でおおわれているので、風よけにもなってくれます。
向かい風に限らず、風が強い時はヒルクライムに逃げるのが良いかもしれません。
また、山が無い時は、街中とか、建物があるところを選びましょう。狭い道を進むのが良いです。
田んぼや川沿い、海沿いはご法度です。
追い風は平坦
もちろん風向きを味方につけた方が利口です。平坦は風の影響を受ける分、追い風ならかなりのスピードが出ます。風に吹かれて目的地を探すのも良いでしょう。
ただし、スピードの出しすぎに注意です。風が強い時は横にあおられる時もあります。私は風の強い日に、漕がずに50km/h出たことがあります。
帰りは追い風
帰りは疲れてくる頃なので、向かい風では進まず、帰れなくなります。帰りが追い風になるように行く方向を決めれば、疲れた体に追い風がやさしく押してくれます。この点は、天気予報で帰る時間に吹く方向を見て、よく考えてルートを決めましょう。
風向きが変わる日がチャンス
天気予報をよく見てください。午前と午後に風向きが変わる時があります。現在の天気予報の精度は、目を見張るほど良くなっています。運が良ければ、風向きが180度変わるので、行きも帰りも追い風にすることが出来ます。
私は、こういう日に平坦を走り、140km楽々走り切りました。
土手のサイクリングロードや湖一周は?
どうしても向かい風を避けられない時があります。決めた日に決めた目的地にグループライドをする時などです。
そんなときの対策は、
・エアロフォームを取る
・誰かの後ろを走る
・重い荷物を持つ
などです。
重い荷物は、加速や上り坂は不利ですが、平坦なら、ゆっくり加速すれば、スピード維持が楽になります。(実はディープリムは、重いからスピード維持が楽なのかも・・・?)
風の無い日は?
周回コースや海沿いなどが良いでしょう。自由に走ってください。
私のコースの決め方
まず、天気予報を見ます。
風速が2m/秒以下であれば、気にしないで走ります。
3~5m/秒であれば、帰りが追い風になるようにプランを立てます。
行きは向かい風になるので、ヒルクライムや市街地を走るルートを探します。帰りはまっすぐ追い風になるような目的地と帰る道を選びます。
低気圧が通過するときは、風向きが変わりやすいです。行きと帰りの時間帯で、風向きが変わるようであれば、ラッキーディ!常に追い風になるようにコースをひきます。
風速が6m/秒を越えたら、、、。平坦はやめた方がいいかもしれません。行くなら、ヒルクライムなどの山籠もりがいいかもしれません。
ただ、トレーニングする人にとっては、向かい風は脚力を付けるために良いかもしれません。ダンシングの練習にいいという話もあります。ここに書かれている逆を試してみましょう。
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