ロードバイクのアルミホイール最高峰「カンパニョーロ シャマルウルトラ」1年使っても分からない、不思議なホイール。

パーツ
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SHAMAL ULTRAは、CAMPAGNOLOでは最高グレードのアルミホイールです。
軽量に特化しており、ヒルクライムに最適です。

そんなシャマルウルトラ C17 リムブレーキ クリンチャーモデルを購入し、1年ほど使いました。
他のホイールをあまり使ったことが無いので、詳しい説明は出来ませんが、使ってみた感想を書きたいと思います。

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スペック

リム:クリンチャー、アルミ製トリプル切削、C17
リムハイト: フロント26mm、リア30mm
ハブ:カーボンボディ、アルミフランジ、USBベアリング、プラズマ電解酸化フリーボディー
スポーク:アルミストレートプル-エアロタイプ フロント:ラジアル16本 リア:G3パターン21本 アルミニップル
指定タイヤ幅:25mm-50mm
重量:1,449g

軽量に特化したアルミホイールです。
ハブは定評あるUSB(ウルトラスムースベアリング)で、ベアリングがセラミックになります。一番上のグレードのCULTよりも一つ下になります。違いはカップとコーンの材質だそうです。
また、カンパニョーロの象徴であるG3組のスポークはアルミ製で、ちょっと平べったく、空力を考えたデザインになっています。(G3は、リムブレーキ仕様はリアのみ。ディスクブレーキ仕様は前後ともです)

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購入経緯

実はシャマルウルトラとは不思議な関係で、初めて買った入門用アルミフレームのロードバイクFELT FR50の鉄下駄を使用して1年くらいして、某ショップの店長からお借りしました。
その時は、鉄下駄からの乗り換えだったので、びっくりするくらい軽く回り、苦手な上り坂も足が残るようになりました。

2ヶ月ほど借りて、返す段階になり、さすがに鉄下駄に戻すのはショックがでかくなりそうなので、ホイールを替えることにしたのですが、シャマルは高いので、ゾンダにしました。

それから2年後にBMCを購入する際、中古でシャマルが出てると、某ショップの店長に教えてもらって、納車の際つけてもらい、使用しています。

使用した感想

重量が軽い

めちゃくちゃ軽いわけではありませんが、1449gと軽い部類に入ります。
ヒルクライムは、得意分野であり、ロングライドでも乗り心地や疲れの少なさで優れています。

加速が軽い

シャマルウルトラの軽さは、外周部にあるリムの軽さにあると思います。
そのため、回転が軽く、弱い力で回ってくれます。
本当に優しい力でもスタートしてくれますし、シフトダウンが面倒な時でも、そのまま踏めば加速するので楽です。
ギア2枚軽くなるというのはこのことです。

坂の上で足が残る

軽さ、加速の良さがあり、坂道が楽になります。
勢いで上った坂の上に着いた時、足が疲れて足を止めてしまっていた場所も、そのまま足を回し続けられました。
一定斜度のヒルクライム中の速度はあまり変わりませんが、そのあとの平坦や下り、斜度の変化が激しいところで加速が速くなるので、タイムアップしました。

足にやさしい

踏んでも優しく、足に負担がかからないような気がします。
反応がいいとは言えない代わりに、楽に走ることが出来ます。アルミのスポークですが、固さは感じられません。
ロングライド向きかと思います。

乗り心地がいい

硬さというものは感じづらいです。フレームやタイヤにもよるかと思いますが、足にも手にも反動が来ません。
ロングライド向きです。

ケイデンスが低く出来る

加速が軽いので、ケイデンスを上げなくても、ギアを落とさなくても、加速してくれます。
ケイデンスを上げて加速すると、あっという間にスピードが上がるので、ギアは重めのケイデンス低めで運用するのが良いかと思います。

格好がいい

リアがトレードマークのG3組です。ディスクブレーキモデルは、フロントもG3です。
乗っている人や斜めからは見えませんが、真横から見るとG3です。

悪路に弱い

軽いせいか、凸凹道では、安定しません。重量級セダンのような安定性はなく、軽自動車のように飛び跳ねます。
ハンドルにも跳ね返りがきて、まっすぐ走りません。

リムが柔らかい

リムの軽さが原因だと思いますが、剛性が足りません。
そのため、直進安定性、高速安定性、悪路安定性、コーナリングの安定性がありません。
道が悪いところでは、下りで跳ねると真っすぐ走れず、コーナリングも恐怖を感じ、自然とスピードを落としてしまいます。

高速巡行が大変

リムが軽いせいか、回り続けるのが苦手です。
加減速は素早いのですが、踏む力を弱めると、とたんに減速していきます。
慣性が少ないせいで、高速巡行は、足を止められずにずーっと回していなければなりません。

ダンシングでたわむ

これもリムが柔らかいせいか、傾けるダンシングをすると、リムがブレーキシューに触ります。
ゾンダでは当たらない程度のギリギリの隙間にすると、シャマルでは当たってしまいます。
調整すれば、問題はありません。

ブレーキ性能は問題ない

リムブレーキなので、雨が降ると水をかき分ける時間が必要ですが、カーボンとは違い、安定・安心してブレーキがかけられます。

取り扱いは楽

アルミのホイールということで、カーボンに比べて取り扱いは楽です。
下りのブレーキで溶けることは無いでしょう。
また、多少傷ついても、使用には問題ありません。

口コミや評判は?

シャマルウルトラは、レーシングゼロに比べても、ネットでのインプレッションの数が少ないですね。
先日アップされた、tom’sサイクリングのとむずのサブちゃんで、初心者にお勧めホイールの7位には入っていました。
そこでの評判では、レーゼロはやんちゃだけど、シャマルは大人向けと言っていました。
はっきり言って、フルクラム、カンパニョーロは兄弟会社で、それぞれのアルミトップグレードですが、性格が全く違うということです。

要するに、レーゼロは硬い、シャマルは柔らかいという印象です。
シャマルの方が、軽量ですが、外周のリムを軽くしているようで、回転加速は早いですが、剛性が犠牲になってしまったのではないかと思います。
また、大きな違いのG3組スポークですが、この組み方で剛性を出すのは難しくなるため、柔らかいのではないでしょうか。

他のサイトで、レーゼロと比較していましたが、やはりレース用にすべてを備えているのがレーゼロの様で、レーゼロの方が重いですが、剛性という武器で戦闘力を上げており、シャマルは軽さに特化した尖がった性格と言えるようです。

とはいえ、リムの軽量はヒルクライムで最大の武器になり、トップレーサーでなければ、足にもやさしく、楽に速く登ることに長けています。
剛性のあるレーゼロは、脚力が無かったり、疲れてしまうと、進まなくなるとも言います。

使い方

私はシャマル以外はゾンダしか持っていません。現時点では、ヒルクライムはシャマル、それ以外はゾンダで運用しています。巡行用に、ディープリムホイールが欲しいところです。

大人なホイールと言われるのも、まったりポタリングには向いていますし、坂があっても楽にこなすことが出来るのが強みです。
荒川サイクリングロードを走っていても、土手の上りでは、誰よりも速く駆け上がれます。
速度の速い巡行や、下りは苦手ではありますが、ゆっくり走れば問題ありません。

私が購入した理由も、坂を上った後に足が残っていたことで、坂嫌いな人であれば、ダメージを減らすのにとても良いホイールだと思います。
タイヤとチューブも軽量化すれば、最強のヒルクライム仕様になりますが、平坦での踏ん張りがきかなくなるため、コンチネンタルGP5000などの剛性感のあるタイヤと組み合わせると、オールマイティな仕様になると思います。

軽量に特化したホイールということで、他の欠点をテクニックで補う楽しさはあると思います。
加速、登坂で有利ですが、現在のロードレースでは、それらの利点を生かすことは難しいため、レース用としては、なかなか選ばれません。
土手の上りの鬼になら成れるかもしれませんね、、、。

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