恥ずかしい、告白をしなければなりません(今風に言うと、カミングアウト?)
私、結構長い間、斜度と角度を混在して考えていました。
10%は、10度。20%は20度と思っていました。
「%」(パーセント)は、道路などに使われている上りや下りの傾きの単位で、運転する人なら教習所で習うでしょう。要するに、1m水平に進んだときに、その1mの何%上るか?ということです。1m進んで0.01m(1cm)上ると1%。0.1m(10㎝)上ると10%になります。
まぁ、斜度で1%は、角度で0.57度です。1m進んで1m上ると100%になりますが、角度で表現すると45度になります。
では、実際にロードバイク乗りが気にする斜度ってどのくらいなのでしょう。
まず、分度器を思い浮かべましょう。小学校のころにはみんな持っていたと思います。
5度10度と聞くと、小さい角度、鋭角などと感じるでしょう。5度なんて角度を書けと言われたら、線と線がくっつきそうで、書きづらいことこの上ないでしょう。
三角定規でも、一番とがっているところは30度です。30度は書けと言われれば、まぁ、いい感じの小さい角度です。しかし、30度とは、とんでもない角度なのです。
頭をロードバイク乗りに戻します。ローディの斜度はパーセンテージです。
私の、緩やかな登りの斜度は2~3%くらいです。始めたころは4%の斜度でもヒーヒー言っていました。今なら何とかスピードに乗って走れますが、2%でも斜度が出てくると、なんとも軽快に走るとは言えません。5%くらいになると、まぁまぁ頑張らないと登れません。息も切れ始めてきます。
さて、5%は角度で言うと何度でしょう。実は、2.86度です。3度ありません。分度器のどこでしょう。指をさすこともできない小さい角度です。
私は、8%過ぎると、結構大変です。八方ヶ原の平均斜度は7.1%です。でも、8%は、4.57度です。5度まできていません。分度器の5度なんて、もし5度の坂があっても簡単に上れると思ってしまいますが、8%の坂と言われると、歩いて登るのもしんどいです。
では、激坂と言われる15%は、、?
8.53度です。まだ、10度に達しません。
私たちは、分度器の10度に、死ぬ思いで登っているのです。もう、分度器なんて半円じゃなくて、10度だけで売っていても事足りるんじゃないか?と思いませんか?(思いません)
ひとつひとつ言うのも面倒なので、表とグラフにしてみました。おお、わかりやすい。
あなたのお好みの斜度は、何度だったでしょうか?
ざっと見ると、斜度は角度の半分程度です。
しかしよく見ると、スタートこそ1%で0.57度なのですが、30%のところでは、0.53度と、上り幅が減っています。実は真っすぐに増えてはいない(比例していない)のです。
先ほど言ったように45度は、100%です。では、1000%は?1万%は?存在しない?1回転を超えてしまう?実は、斜度の表し方では、90度以上が表現できません。限りなく90度に近づきますが、90度にはならないのです。
グラフで見ましょう。
おおよそ45度あたりまではほぼ比例していますが、そこから弧を描いてなだらかになり、80度を過ぎると変化が小さくなってきます。
俺は800%登れた!俺なんか813%登れた!と言っている人は、あまり変わらない斜度で競っていることになります。。。?
パーセント表示は、道路のような、最大30度程度の表現にしか使われないでしょう。
なぜこのような表現が使われているのか?おそらく、道路では、距離を移動するもので、その時標高や高度がどのくらい増減したか、例えば、1%の上り坂を10km走ると、標高が100m上がるなど、地形や地図の読み方に近い、計算しやすい表現だったので、使用されているのだと思います。
とても面白い表現ですね。私が間違えるのも無理はないでしょう(?)
私が若いころは、スキーが流行っていました。初級者コースは10度以下の緩斜面。15度~20度は中級者コース。20度~30度は上級者コース、コブ斜面や急斜面は30度を超えるところもありました。
そう考えると、結構な斜度をすべっていたのだな~と思いますね。
(%で言い換えると、緩斜面は18%以下、27%~37%が中級者コース、37%~58%が上級者コースとなります)
改めて、自分の得意な角度を、分度器で測ってみるのもいいかもしれません。
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