パナレーサー、ジラーを使ってみました

パーツ
4.9
(15)

ロードバイクのタイヤの交換時期が近づいていました。
それまで履いていたのが、ピレリ―のP-ZERO VELO 4Sです。
その前に履いていたのは、完成車に付いていたタイヤと、IRCのロードライトでしたので、どちらかというと安さを求めていました。

しかし、一度高性能のタイヤを使ってしまうと、乗り心地や加速、コーナリングなどでの安心感が段違いで、離れられなくなりました。
それに、価格の差と言っても、安いものでも3000円くらいですが、5000円出せば、高性能なタイヤが買えます。6000円でハイエンド辺りが買えます。フレームの10万円か、15万円かの差は、あまり感じないかもしれませんが、この前後で4000円はとても大きな変化であり、満足が高いものです。

消耗品ですので、1年でまた買い替えなければなりませんが、この倹約家(ケチ)な私が、タイヤのこの金額は、問題ないと考えています。(3000円の9Sのチェーン交換はケチっています)
一般の人から見れば、2本で12000円であれば、安い自転車が買えてしまうのですけどね。

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タイヤ選び

そんなわけで、次のタイヤを考えていたのですが、ピレリが思いのほかよかったので、また同じでもよかったのですが、違うタイヤも試してみたいと思っていました。
シュワルベやパナレーサーは、入門用ですが一度試したことがありますし、コンチネンタルは、ユーチューブではみんな付けているのですが、周りでは評判が悪いので、悩んでいました。

そんな時私は、ヒルクライムが苦手だったので、克服すべく、練習方法や機材をクライマー仕様にしていました。ですので、タイヤも軽量がいいなぁと思って、じてんしゃ屋さんで相談していました。
そこにいたチームメイトから、軽量ならパナレーサーのジラーが良いと勧められました。じてんしゃ屋さんは、ピレリのP-ZERO TTを探してくれましたが、耐パンク層が無いので、練習には向かないと言われました。

とは言え、ジラーは耐パンク層は接地面側にあっても、サイドにはないので、パンクしやすいことには変わりありません。こちらも決戦用とのことです。

決断のポイント

しかし、この時、すでに決断していました。
決断していた内容は、
①10gくらい軽量にしても、差がわからないので、50gくらい変わる軽量タイヤにすること。
②乗り方次第でパンクはしないと考えていたので(パンクなんか都市伝説?)、パンクしない変な自信があった。
③月の走行距離は300kmくらいであり、ローラー台も併用しているため、月200km実走で1年持つと考えた。

です。
ピレリのTTは、本当に一発ものっぽかったので、ジラーに心は決まっていました。

スペック

パナレーサーの最軽量クリンチャー(チューブド)タイヤです。
耐パンク層も入っています。「Pro Tite Belt」
従来品(RACE L EVO3)に比べて約20%もの転がり抵抗軽減しているそうです。

F723-GL-B  700×23C  160g
F725-GL-B  700×25C  170g

実測ですが、25Cを購入して、162g、165gですので、スペック内であり、優秀ですね。

現在使用している、ピレリ― Pzero velo4Sより、50g以上軽いです。

パナレーサー公式のタイヤスペックです(情報が少ないですが)

Panaracer Corporation パナレーサー株式会社
自転車用タイヤ・チューブおよびサイクル用品の製造~販売を手がけるPanaracer(パナレーサー)。多彩なラインナップを紹介。

購入

じてんしゃ屋さんにジラーを頼みましたが、まだピレリが使えそうなので、しばらく交換しませんでした。ヒルクライムやレースが始まる頃に付けようかなと思っていました。

まさかの放置

しかし、世の中に新型コロナウイルス禍が起こり、レースやイベントがことごとく中止に追い込まれました。

軽量タイヤは、タイムトライアルにも有利と聞いたので、初陣は、ツールドとちぎの一般参加部門の2kmタイムトライアルにしようと考えていましたが、これも中止となり、またしばらくお蔵入りになりました。

レースが無ければ、付けるのはもったいない。ピレリは1年以上付けているけど、普通に乗る分には使えると思って使っていましたが、いつまでたってもレースが始まりません。
しびれを切らして、暖かくなったころ、ヒルクライムに行きたくなったタイミングで、付けることにしました。

取り付け

パナレーサーは嫌な思い出がありました。最初のタイヤがパンクしたときに、パナレーサーのクローザープラスにしたのですが、硬くてはめづらく、半年もしないうちに、たくさんの細かいひび割れが出てしまいました。

今回も硬いと噂だったので、タイヤレバーを用意して覚悟していました。

チューブも軽量化

実は、チューブも軽量化しました。今までは、じてんしゃ屋さんで、IRCの一番安いチューブを買っていました。ですので、まぁまぁ重いです。それに、パンクしないので、チューブを交換するタイミングもありませんでした。

そこから、同じくパナレーサーのR’AIRに変更しました。片輪だけでも50g近くの軽量になります。それがホイールの外周だけ軽量化という、ヒルクライムなどには理想的な軽量化です。

いざ交換

タイヤもチューブも、持っただけで軽さを感じます。ただ、本当に薄いですね。風船のようです。タイヤは、接地面に厚みがありません。少し三角に盛り上がっているだけです。使い古しのピレリの方が肉厚です。

古いタイヤとチューブを外し、ホイルのリム内側の異物や汚れを取り除いて、慎重にチューブとタイヤをはめていきます。
よくここで、チューブをタイヤトリムの間に挟んでしまい、チューブに穴をあけていました。それで3回くらい交換したこともあります。
今でも、チューブをはさまないようにタイヤをはめることは難しいのですが、何とか穴が開かないようにははめられました。

硬いのを覚悟してはめましたが、意外とすんなりはまりました。レバーは使いましたが、それほど力は入れていません。(ピレリは手ではめられます)

チューブが偏らないように、空気を入れたり抜いたりしながら、タイヤをはめていきました。タイヤをはめて、回してみて、偏りが出来るだけ無いように、よくもみました。

タイヤ単独で回してみてびっくりしたのですが、クイックを持って、親指でスポークを押して回してみるのですが、今までの重いタイヤは、うんしょっという感じで回りだしたのですが、それが軽い力で回ります。慣性というか、とどまる力が弱く加速が良いのだと思います。これだけで、ワクワクしてきました。

チューブは、付けてから穴が開いていたことに気付くと、補償してもらえないらしいので、タイヤに入れる前に膨らましてみました。ちょっと入れすぎて、一カ所風船みたいに膨らんだので、慌てて空気を抜きましたが、漏れはなかったようです。

ローテーションマークはどこ?

そういえば、ジラーにはローテーションマークがあります。回転方向が決まっていて、フロントとリアで逆になります。しかし、探しても見つかりません。
「きっとこれはマイナーチェンジしていて、ローテーションマークが無くなったんだな」と思い込んだのが失敗でした。

付ける前によく見たのですが、印刷文字も、凹みで書かれた文字も、軽量化の為か小さく、老眼には見えづらい物でした。

結局付ける前には見つからず、片輪付けてからよく見ると回転方向のマークを見つけました。そして、1/2の確率ではずれをひきました。どうやら逆だったようで、もう一回付け直しです。

そのあとは、何とか問題なく取り付けられ、乗れる状態になりました。

1度見つかれば、わかる

乗った感想

ジラーのインプレですが、ヒルクライム数本、ロングライド140kmを試してみました。

同時にチューブも軽量化しました。これだけでも40gの軽量化なので、合わせて片輪90gの軽量化になっています。

加速が軽い

よく、ギア何枚分軽くなると言いますが、そんな感じです。スタート時の加速が、軽い力で進んでいきます。
斜度の小さに登りなら、楽に走れます。

体感は出来ませんでしたが、理論上はブレーキも軽く効くはずです。(ホイールを止めやすい)

ヒルクライムが楽

ヒルクライムが速くなるかというと、条件があると思いますが、速くなることには変わりません。
どちらかというと楽になります。同じ場所を登っても、上った後の疲れが違います。

細かく言うと、急斜面ではスピードは変わりません。しかし斜度が緩いところや、上り終わって平坦や下りに切り替わった時に、足が残っているので、加速が早く出来ます。そのため、急斜面以外では、平均速度が上がりました。

ロングライドが楽

ロングライドは、効果が無いと思っていたのですが、意外でした。
140km走った後の疲れがかなり少なかったです。

加速が楽なので、信号からのスタートや、アップダウンでも速度を素早く合わせられ、足の負担も少ないのでしょう。
巡行でも負担は少なく、平均速度も、ケイデンスも上がりました。ディープリムも巡行が楽とは言いますが、結構足削られているかもしれません?(履いたことはありませんが)

疲れが少ない

先ほどから書いている主な要因は、足への負担が少なく、疲れが少なくなることから、スピードが上がると思われます。
速筋ではなく、遅筋がメインで走れるようになるため、足への負担は小さいです。

このタイヤがどうこうというより、軽量タイヤ全般に言える事だと思います。

下りが速い

これも予想外でしたが、ヒルクライムの後の下りで、いつの間にか速度が上がってしまいました。慣性が少ないため、下りでも加速が早くなるようです。

いつも御亭山でダウンヒルしていた時、いつの間にか速度が上がっていたのにびっくりしました。怖いので、いつもゆっくり下りているのですが、それでも安心できるスピードに抑えて下りていたのに、5km/hくらい最高速で速かったです。安定もしていたということですね。

コーナリングも安定

スピードの出るダウンヒルでのコーナリングは安定していました。
タイヤも細身なので、ライン通り走りますが、余裕はないかもしれません。(攻めません)

トレッドパターン

急斜度は変わらず

上りで、急斜面では、平均スピードは上がりませんでした。急斜面は、完全にパワーウエイトレシオなのかな?それとも、私が貧脚なので、ケイデンスが60rpmくらいまで落ち込んでしまうと、効果が無いのでしょうか?
以前、シャマルウルトラを借りたときも、急斜面が速くはなりませんでした。

乗り心地はまあまあ

空気圧を高めに入れないと、きちんと転がってくれません。そうすると、やっぱり乗り心地は硬いですね。でも、ロングライドで疲れが軽減しているので、軽さによる恩恵の方が上回っているのでしょう。ブルベなんかでも、有効なのでしょうか?

空気圧が低いと転がりが悪い

私は、空気圧低めで、乗り心地が良い方がいいのですが、これは空気圧を下げると走りが重くなります。
MAXの規定値は、9.8bar、140PSIです。

もちろん、タイヤによって違いますが、6.0barでは、重いです。6.5bar以上が良い感じですね。(私の体重67㎏)

裏側

まとめ

まだ実走300kmしか走っていませんが、砂利道に入ったり、段差を乗り越えてパンクすることはありません。(もちろん抜重しています)
すり減ってもいません。当たり前かもしれませんが、耐久性や耐パンク性は、それほど気になりません。乗り方で、何とでもなると思っています。(運もありますが)
耐久性は追って報告します。

とにかく軽量タイヤの恩恵なのか、走りがガラッと変わりました。ヒルクライムや街中やダウンヒルでも効果が感じられますし平坦巡行でも不利になるわけではないので、お勧めです。
タイヤを替えることが、一番費用対効果が大きいと言われますが、タイヤの重量にこだわってみてください。逆に言えば、ここまで軽量化しないとわからないかもしれません。

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コメント

  1. 小谷英明 より:

    いつも楽しくブログを拝見しております。
    私も最近タイヤを変え、P-ZERO TTにしました。
    P-ZEROには耐パンク層がないんですね、なるほど軽いわけです。

    私も年も近く、大田原在中、矢板市勤務です。
    ロードバイク歴は4~5年ですが、全然速くなりません(T_T)

    ぜひ一度お会いしたいですね。

    • くちびるひよこ より:

      読んでいただき、ありがとうございます。
      TTも軽いですね。耐久性は気にしちゃだめなんでしょうね。

      簡単に速くならないのがロードバイクですね。体も無理できなくなってます。

      お近くなんですね。ぜひお会いしたいですが、単身赴任になってしまい、コロナが落ち着くまで帰れません。落ち着いたら、よろしくお願いします。

  2. 小谷英明 より:

    そうなんですね。
    コロナが落ち着いたらぜひよろしくお願いいたします!

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