ハンガーノックはロングライドだけじゃない。練習前には必ず補給をして、グリコーゲンと血糖値を上げておこう

ダイエット
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ロードバイクやランニングをやっている人は、ハンガーノックという言葉を良く聞くと思います。この症状になった人も少なくないと思います。
簡単に説明しますと、ハンガーノックとは、有酸素運動などでエネルギーを使いすぎると血糖値が下がり、体がそれ以上エネルギーを使うことをやめさせます。その症状として、ふらふらしたり、力が出なくなったりします。よく、マラソン選手が急に走れなくなる時は、脱水症状やハンガーノックが主な原因です。

そんなハンガーノックですが、ロングライドだけ気を付けてればよいとお思いでしょうか?
実は、短時間の運動でも、ハンガーノックは起こります

まずは、どういう理由で起こるか、どんな時に起こりやすいのか、を理解することで、トレーニングや普段の生活に役立てばと思います。

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ハンガーノックの仕組み

ハンガーノックは、エネルギーが枯渇し、血糖値が低下することで起こります。
血糖値は、食事をすると、急激に上がり、インスリンが分泌されます。インスリンにより、グリコーゲンや脂肪に変換されると、血糖値は下がっていきます。

そして、運動することで、体のエネルギーを使い始め、長時間の有酸素運動で、エネルギーが減っていき、同時に血糖値も下がります。この血糖値が異常に下がってしまうと、ハンガーノックになります。

この場合エネルギーとは、肝臓や筋肉に蓄えられるグリコーゲンと、脂肪に分かれます。
グリコーゲンはすぐに使えるエネルギーですが、脂肪は使えるように変換する手間があります。脂肪はすぐにかつ、すべて使うことは出来ないので、予備のような存在です。(すぐに減れば、ダイエットは簡単ですね)

このグリコーゲンは、一般的に肝臓に400kcal、筋肉に1600kcal蓄えられています。
なら、2000kcalは補給無しに使えるのか?というと、そういうわけではありません。

まず、ダイエットや食事制限をしていると、十分に蓄えられていません。ダイエット中の運動は、十分体が動きません。エネルギーが不足しているからです。
また、寝ていても、エネルギーは使います。食後運動をしなくても、かなり減っていることになります。

そして、ハンガーノックは、血液中の糖度(血糖値)で判断しているため、グリコーゲンが残っていても、空腹と判断し、ハンガーノックが起こります。

ハンガーノックになる状況とは?

ハンガーノックになるのは、
・消費が激しい時・・・長時間または高強度の運動する
・エネルギーの蓄えが無い時・・・食事を減らしていたり、長い時間食べていない

となります。

ロングライドをしても、ハンガーノックにならないのは、体質もありますが、事前にたくさん食べている場合があります。
逆に蓄えが無いと、ちょっとの運動で、ハンガーノックになります。

起きやすい状況(消費が激しい)

ロングライドなどの長時間の有酸素運動

なかなか何時間も有酸素運動できるスポーツはありません。ジョギングや水泳で2時間も3時間もやる人は少ないでしょう。しかし、ロードバイクなどは、1日中走ることもあります。
有酸素運動まで激しく漕がなくても、長く体を動かしているので、エネルギーが必要になります。
3時間以上やると、1000kcalは消費してしまうので、確実に補給が必要になってきます。

よく、補給無しで100km走ってしまう人がいます。それはおそらく、出発前に十分に食べていたり、すごくゆっくり走っているからかもしれません。慣れてきて、スピードを出せるようになると、筋肉を多く使っていることになります。ですので、初心者よりも、速く走れるようになってからの方がなりやすくなります。
出発前にそれほど食べていない時であれば、ハンガーノックがすぐにやってくるかもしれません。大丈夫だと思っても、さらに10km走ると急にハンガーノックになることもあります。

ヒルクライムなど、強度の高い運動

ハンガーノックはロングライドだけではありません。朝練でも、よくハンガーノックになっている人を見かけます。

ヒルクライムやスピードの速い練習は、かなりエネルギーを使います。ものの1時間で使い切ってしまうかもしれません。

また、筋トレのように筋肉痛になるような、筋肉を破壊している運動では、筋肉を修復するためにエネルギーが必要です。エネルギー不足は、筋肉の再建に支障が出ます。

天候や体調によるもの

いつも大丈夫な運動量でも、猛暑の中とか寒い日や雨の日などは、エネルギの消費が多くなります。

体調不良でも、十分にエネルギーが取れなかったり、蓄えが少なかったりします。
いつでもいつものように動けるとは限りません。

起きやすい状況(蓄えが少ない)

ダイエットしている

食事制限をしていると、グリコーゲンが十分に肝臓や筋肉に蓄えられません。
すぐに枯渇してしまいます。

食事をしてから4時間以上たっている

食事から時間がたつと、同じくグリコーゲンがかなり減っています。
運動やレースは、2時間前には食べ終わらないといけないというのは、消化の悪い物や固形の食べ物です。ジェルや糖質などであれば、すぐにエネルギーになります。

私の場合は、お昼ご飯を食べた後、何も食べずに夕方乗った時に、ハンガーノックになりました。

朝ごはんを抜く

個人差はありますが、朝ごはんは食べた方が良いと思います。起きてすぐ乗る場合は、ジェルなどすぐエネルギーに変わる物を。

ハンガーノック対策

ハンガーノックの対策は、一般的に運動中にエネルギーを取ることです。
しかし、運動前の食事がかなり影響しています。さらに言えば、前日の食事もかなり関係してきます。カーボローディングという言葉もあるくらいです。

前日にしっかり食べる

食べ過ぎなくても良いですが、普通には食べておきましょう。カーボローディング出来るので、次の日のエネルギー切れの心配が減ります。
食べても、48時間は脂肪にはならないと言われているので、食べ過ぎても、次の日に運動すると、消費されやすいです。

運動前に補給を取る

前日たくさん食べていれば、運動前にそれほど食べる必要はないかもしれません。
ダイエットしていたら、運動する分を確実に食べる必要があります。
食事してから時間がたっていたら、炭水化物や糖質を取った方が良いです。

定期的に補給を

最初は蓄えがあれば、2時間程度は補給しなくても大丈夫でしょう。しかしそのあとは、1時間ごとに補給した方が良いでしょう。補給量は200kcal前後。
食事の時間は、しっかり食べましょう。

飲み物はカロリーありで

スポーツドリンクは太ると言われていますが、運動中には大切なエネルギー源です。
また、甘い飲み物は、糖質なので、すぐにエネルギーになりますし、500mlで250kcal程度あります。

ボトルに入れて、こまめに取りましょう。10分や30分ごとに少しずつ飲んでも効果があります。

脂質は避ける

脂質は消化しづらく、エネルギーとしてもすぐに使えません。いわゆる胃もたれを起こします。トレーニング中は、血液が胃に行かなくなるので、気持ち悪くなったりします。
繊維質も腸の動きが活発になったり、消化をゆっくりにしてしまうので、スポーツ時には向きません。野菜や食物繊維(難消化性デキストリン配合のトクホ飲料など)は控えましょう。

超ロングライドでは、たくさん必要

4~5時間たってくると、ライド前の蓄えが無くなってきます。脂肪からも消費されますが、消費するにも何か食べないといけません。
そうなると、ライドで消費されるカロリーは、口から取ることになります。
ロングライドとなると、ガンガン漕ぐことは無いので、消費を抑える低燃費走法になると思います。
そのため、1時間に100kcal~300kcal取ることになります。これ以外に普通の食事も必要です。お腹が空いてからでは、遅いでしょう。これは人によりけりであり、経験に基づくものでもあります。また、訓練というか、体も順応するように慣らす必要があるでしょう。

私はブルベはやったことはありませんが、200kmは走ったことがあります。100kmを越えてくると、お腹が急に減ってきます。身体の蓄えが無くなる時間なので、あとは経口補給で補わなければなりません。
補給で太ると考える人もいますが、ハンガーノックというリスクを背負うより、食べられるうちはしっかり食べた方が良いでしょう。食べられるのは、元気な証拠です。
そのうち、手も足もお尻も痛くなり、内臓も弱ってきますので。

私のハンガーノック

私はロードバイクでハンガーノックになったことがあります。ただし、ロングライドでは意識的に食べているので、軽い症状しか出ていません。まぁまぁのハンガーノックは1度ありますが、2時間程度のトレーニングの時でした。

それは、お昼ご飯を食べた後に何も食べずに夕方に出かけたときです。お昼から4時間くらい口にしていません。そこで何も食べずにヒルクライムを含むトレーニングをしてしまったので、ハンガーノックになったのでしょう。もう少しで家につく時だったので良かったのですが、5分で帰れるところを何とか惰性で進み、10分かかりました。
それからは、夕方の練習前には必ずパンなど、何か食べていきます。

実は私は、普段の生活でハンガーノックには良くなっています。というか、初めは気づきませんでしたが、夕方になるとふらふらして冷や汗が出る症状が良くありました。若いころから何十年もそういう症状が出ており、理由がわかりませんでしたが、ロードバイクを始めてハンガーノックのことを調べると、同じ症状なのだとわかりました。おそらく、ご飯の時にたくさん食べて間食はしない主義だったので、夕方には血糖値がかなり下がってしまっていたのでしょう。

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グループライドでは、自分のペースで食事がとれないかもしれません。主催者は、いつも以上に補給を考え、みんなに次の補給地点までの時間や距離を伝えるべきでしょう。
各自も補給食を多めに持って行き、遠慮せずどんどん取ることを考えましょう。
お腹空いていたり、補給が少ない人には、持ってきたものを提供できるくらいが、中級者以上の心遣いです。

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