いつもそうなんですが、ライドにはかなり準備をしていきます。さすがにふらっと100km以上走って、トラブルがあったらかなり痛い目にあいます。
今回は200km超えの東京湾一周ですので、事前の準備や装備をかなり考えて実行しました。
ロードバイクの醍醐味には準備や装備などを考える事でもあるので、参考になればと書いてみました。
機材
機材は持っているロードバイクで行くしかありませんが、出来る限り考えます。
ロードバイク:BMC TEAMMACHINE SLR02
軽量、柔らかフレームで、ロングライドはかなり楽です。
ホイール:カンパニョーロ ゾンダ C17
走り出したら止まらない。ハブは秀逸。リムも適度な重さがあり、回り続けることで、減速しづらくなっています。加速も程よいです。ディープリムは35km/hからがおいしいと言われているので、体力温存のロングライドでは、ローハイトが良いでしょう(ディープリムは持っていませんが)
もう一つのシャマルウルトラは、軽すぎて走り続けるには足を回し続けなければいけないので、今回はお留守番。
タイヤ:コンチネンタル GP5000 25C
もう一つ、ピレリPZERO VELO TT 23Cの軽量タイヤもありますが、耐パンク性に不安があり、却下。軽量タイヤは、加速が良くて楽ですが。
今回はチューブも軽量R’AIRは付けず、あえて普通のチューブで、外周部を重くして、慣性を利用して進ませます。
安全装備で、前後ライトを付けます。
当初は夜走るつもりは無かったのですが、予備のモバイルバッテリーの機能も考えて、大容量のジェントスの1000ルーメンのライトをフロントに付けました。バッテリーも、3.7V、5800mAhあるので、夜も多少走って、予備充電として考えれば十分でしょう。充電用の短いケーブルも持って行きます。(ただ、私が使用しているスマホは、アクオスのsense3で、1日あまり使わなければ、70%は残っている驚異の電池持ちなので、まず使わないでしょう)
夜は点灯、昼は点滅で、残量目盛りは変わりませんでした(おそらく半分以上残っている)。
リアライトは、knogのブラインダーミニです。車が怖いので、車道で点滅させることで、安全性の向上を図ります。
点滅の省エネモードで使用したところ、家に着くころには充電が無くなり消えていましたが、10時間以上は点いていてくれました。本当は2つ持って行った方がいいのでしょう。
そのほか替えるところは特にありません。
ポジションに関しては、楽なハンドルを上げるポジションに変えても良かったのですが、慣れたいつものポジションにしました。
お尻が痛くなるのが嫌だったので、サドルは普段から痛くならないように、調整済みです。(特に柔らかいサドルではなく、アスチュートのカーボンレールの硬めのサドルです)
整備は、各パーツが曲がっていないか、ねじのゆるみが無いかなどをチェックしました。
ロングライドでトラブルになりそうな、チェーン、ディレイラーハンガー、スポークは、曲がってないかなどよく見ておきました。
チェーンの回転は軽さが疲れに影響するので、しっかり洗浄、注油しました。
装備
まず通常装備です。
ツール缶(替えチューブ1、タイヤレバー2、パンク修理パッチ、チェーン切り、六角レンチ、ミッシングリンク1、空気入れ1、鍵1)
緊急帰宅用に輪行バッグ、フェリーにも乗るのでクリートカバー
ほとんどいつもと変わりませんが、補給食や水、ウインドブレーカなどの荷物が増えるため、
サドルバッグ(ウインドブレーカー、背負えるひも付きビニール袋、クリートカバー)
トップチューブバッグ(財布、スマホ、除菌ウェットティッシュ)を装備しました。
輪行袋はサドルバッグ下に付け、ボトルは1本です。
ウェア
ウェアは、2代目のチームジャージです。キツキツではなく、ゆるくもないビブショーツと半袖ジャージです。このビブショーツは、太ももの裾に滑り止めのゴムが無い切りっぱなしの処理で、擦れがないのがよいです。
お尻が痛くなるのは、サドルとの当たりだけではなく、パッドとお尻の擦れも関係してきます。汗で濡れて、擦れると、お尻の皮膚が赤く痛くなります。そういう意味で、レーパン選びは難しいですね。
上は半袖ウエアですが、中に冷感のおたふく手袋の長袖インナーを着ました。長袖は日差しを防ぎます。曇りの予報ですが、風も直接あたると、意外と体は疲れます。このインナーは暑い日でも、暑苦しくなく、肌触りもいいです。素肌よりも汗を受け止めて徐々に蒸発させてくれるので、涼しさが長続きします。
ロングなので、ウィンドブレーカーも持って行きます。ウエアが破れたり、体調不良で体が冷えるかもしれません。チームジャージが派手だったので、フェリーで隠すために着ていましたが、冷房が効いていたのでちょうど良かったです。
シューズは新品のシマノRC7もあったのですが、古くて柔らかくなったリンタマンで行きました。いかに楽なものを身につけるかと考えた結果です。
ヘルメットは軽量なレイザージェネシス。軽量な方が、首への負担が段違いです。
ヘルメットの下には、バンダナを付けます。ワークマンで買ったヘアバンドです。何もつけないと、汗だれがひどく、また、保水が悪いです。ただ、すでに生乾きの匂いが付いてしまっており、ずっとビッショリだったので、だいぶ匂いが気になりました。
グローブは、昔から使っていたブリッツェンの指切りですが、ベルクロが手のひら側に付いていて手首への負担が少ないので選びました。しかし、パッドがかなり減っていて、失敗でした。
ちなみにサングラスは、色の濃いものにしてしまいました。曇りだったので、やや暗い印象でした。風から目を守るには、絶対必要ですね。
栄養
前日などは特にカーボローディングするわけではありませんが、何日か前から脂っこいもの、繊維質のものは控えました。あまりたくさん食べず、普通に食べて、胃をいたわりました。
手持ちで持って行ったものは、ジェルは高いので、アミノバイタルゼリー(100円ちょっと)、羊羹ミニ4個、魚肉ソーセージが余っていたので2本。アミノ酸パウダー(アルギニン入り)を、バックポケットに入れておきました。(羊羹とアミノ酸パウダーは残りました)安くなった菓子パンなどが買ってあって、持って行くのですが、今回は無かったので、あり合わせです。
いつも財布やスマホはバックポケットに入れていますが、今回はトップチューブバッグに入れたので、バックポケットは補給食を中心にたくさん入れられるようにしました。
夏なので、ボトル1本に、背中にペットボトルを1本入れていきます。ボトルは水だけで、750ml入るものです。ペットボトルはスポーツドリンクやカロリーの取れるものです。ボトル2本だと、ツールケースが入れられなくなるので、いつもこういう体制です。
あとは、途中で購入して補給します。消費カロリーの半分は、途中で取らなければいけないと考えています。
また、内臓が弱ってくるので、脂っこいものはやめます。唐揚げやとんかつは危険です。かといって、全く多少油を使っているものでないと、腹持ちが悪いです。
また、暑いとジュースばかりでカロリーを取ってしまうので、なるべく食べられるときは固形物を取るようにします。
体調
前々日には、平坦ですが80kmほど乗りました。本当はその次の日に行こうかと思ったのですが、暇だったので1日空けて、前日完全休養しました。
普段ヒルクライムやトレーニングで100km以上走るとかなり疲れていたので、200kmを走る今回は慎重になりました。
結果は、平坦で強度を落としていったので、楽にこなすことが出来ました。
ライド中は、70km辺りでおなかがかなり空いて、100km辺りでは暑さもあって食欲が出ず、150kmを過ぎると、よくわからない状態になります。感覚が鈍くなっているというか、何も考えずに走り続けている感じです。意識的に何か食べないと、そのまま食べないで走り続けてしまいます。
体の痛みは、お尻をかなりかばっていました。お尻に体重がかからないように、優しく乗っていました。ある程度エアロフォームを取るので、首や肩が痛くなります。手のひらも少し痛くなります。乗っている時はそうでもないのですが、降りると腰が痛かったりもします。
ライド後は、太ももが痛くてあまり力が入らず、2~3日目が特にひどかったです。
気候
8月に行うので、真夏日や猛暑日はかなりまずいと思います。特に東京は暑さが増します。私は、35度を超える時は乗りません。
まず気候が良い季節を選ぶことも大事だと思います。
今回は、天気が曇り。最高気温が32度程度だったので、大丈夫かと思いました。夜も走るので、全体的には30度以下で走れると考え、決行しました。無理なら途中で帰る覚悟で行きます。
ナビゲーション
距離が長く、複雑に入り組んだ都会では、道がわからないと、時間も体力もロスし、精神的にも疲れてきます。
今回は、ストラバでルートを作成し、ブライトンAERO60のサイコンにダウンロードして道案内をさせました。
まずストラバはで、地図を指でおおよそになぞると、ストラバに登録されているサイクリストが通った道のビッグデータより、良く走られている(走りやすい)道を選んでくれます。おおよそ、東京湾一周と、ネットに上がっているみんなのルートを一致させて、作成させました。
次に、ブライトンと同期させることで、サイコンにダウンロードされ、サイコンをスタートする前にナビを動作させて、道案内をさせました。
ブライトンの簡易ルート案内は、ルート上を走っていれば、あと何kmでどっちに曲がるかを表示します。ルートを外れると、ルート外としか出ません。ですので、きちんと案内して欲しい場合は物足りませんが、私はナビをあまり信用しておらず、本当に走りたい道を登録するのは難しいので、このくらいアバウトな案内でいいと思います。自分の走りたいところを走ったり、寄り道したりして、大きな間違えをした時や、元の道に戻る時などがわかれば十分かと思います。
今回は、国道が多かったので、それほど迷うことはありませんでしたが、最初に登録した道通りであることがわかりながら走れたので、大いにストレスフリーで楽に行くことが出来ました。(いつもは、ちょくちょく止まっては、グーグルマップを見ているので、時間がかかります)
もしもの時
何かあった時のことは、必ず考えておかなければなりません。
私の場合は単身赴任中なので、大事故でも起こさない限り、電話をしても家族の迎えは期待できません。逆に、大事故などを起こしたら、家族に合わせる顔は無いので、絶対に起こせません。
とりあえず、鉄道は近くを通っているので、輪行バッグを持って行けば、途中電車で帰ることが出来るので、必ず輪行バッグは持って行きます。
パンクやチェーン切れは、対応できるように修理セットは持って行きます。
それ以上の故障は、自転車屋さんに行ければ持って行って直してもらいますが、そのあと続行するほどの価値は無いので、そのまま輪行で帰ることになるでしょう。
夜になって修理も出来ず、電車が止まってしまったら、どこかに泊ることになるかもしれません。タクシーで移動するかもしれません。
とにかく、お金は多めに持って行った方がいいでしょう。一応、クレジットカードも持って行きます。
病院に行くことも考えて、保険証も必要です。
補給タイミング実録
(以下家から)15km:スタート地点(補給固形)
70km:コンビニ(500kcal)
100km:フェリー(100kcal)
140km:富津岬(300kcal)
160km:コンビニ(500kcal)
200km:公園(300kcal)
225km:葛西公園(300kcal)
トータル固形2000kcal(おにぎり2個、魚肉ソーセージ2本、ジェル1、ぶっかけそば1、ミニクリームパン5個)
飲み物700kcal(水2.5L、コーラ0.5L、コーヒー0.4L、モンスターSF0.5L、スポーツドリンク1.5L)
まとめ
誰でもこの通りにやれば、200kmを走れるわけではありません。経験も、体も人それぞれなので。
ただ、50km走る時でも、これらのことは考えると思います。何もない25kmを進んだ後、自転車が壊れたとき、どうやって25km帰るのかは、非常に難しいことだと思います。
あとは、走っている時は、絶対事故は起こさない気構えが必要でしょう。
とにかく無理はしない。危なそうなら逃げたり、やめたりできます。相手がいたら、譲る方が安全です。
車を運転している人なら、車がどう動いてくるのか予想できますが、高校生などは車が進むのか止まるのか、どういうラインを走るのかわからないと思います。
車が止まるだろうと、優先道路だからと突っ込んでいくと、自分が悪くなくても事故を起こして、嫌な気分になるので、楽しいサイクリングをするためには、安全が一番です。
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