ノーブランドロードバイクや闇パーツは、ダメなのか?メーカー、販売店、値段だけで判断するのは危険という考え

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よくルック車とか、闇パーツとか言われますが、一般的には、市価より格安で売られている、メーカー名の無い(または聞いたことのないメーカー)商品のことを言います。
安かろう、悪かろうという言葉もある通り、安くて悪いのでは、意味がありません。特にロードバイクは安全や命に係わるものなので、走行中に壊れて転倒は許されません。

とはいえ、何でもかんでもダメというわけではないと思います。安いパーツでも壊れない物もたくさんありますし、性能も良かったりします。
私もどちらかというと、安いパーツが大好きです。よく闇パーツを買います。当然成功もしますが、失敗もあります。しかしそれは、正規品でも同じです。
では、どこまでが使って大丈夫なのか?安心なのかを考えてみたいと思います。

なお、ネットスラングで中華という言葉が良く使われます。中国製の意味ですが、中国製だから悪いという差別的な発言になりますので、使い方には十分注意が必要です。

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信用のあるメーカー品とは?

それでは逆に、信用できる商品とは、どのようなものでしょうか?
ロードバイクであれば、キャノンデールとかトレックとかビアンキとか有名ブランドがあります。パーツでは、シマノやカンパニョーロなどがあります。
まず、会社があるということが認識されていることが重要です。建物があるかというのではなく、多くの人に認知されているということで、存在しているということが証明できます。
また、安心感というのは、ちゃんとメーカーと連絡が取れ、不良があれば対応してもらえるということでしょう。

しかし、多くの人がどのように設計されており、どのように作られているのか、見たことが無いかと思います。
また、そういうメーカーでも、壊れます。壊れるというのは、設計が悪い、製造が悪い可能性があります。有名なメーカーでも、設計不良を隠したりします。信用できるとはいえ、悪い製品も存在します。

パーツを替えたら、保証は無くなる?

ロードバイクの完成車メーカーとはいえ、フレームはオリジナルであっても、コンポやホイールは、パーツメーカーから購入して組み立てているものがほとんどです。中には、独自の聞いたことのないメーカーのブレーキやチェーンリングなどが付いています。(特に安いモデル) それでも完成車メーカーの安全基準を満たすよう試験しており、トータルで保証をしていることになります。

では、完成車からコンポをシマノのアルテグラにしたとします。完成車に対して、変更してしまっています。これは問題ないのでしょうか?おそらく、部品を変更してしまうと、保証の対象外になってしまうと思います。もともと付いていたコンポが、シマノ105だとしてもです。

保証というのは、部品の保証と、組み立ての保証があります。完成車はその両方が保証されています。しかし、部品を自分で交換してしまうと、組み立ての保証はなくなります。部品が脱落したり、部品が干渉して破損したりして、それが原因で怪我しても補償されません。部品そのものが自然と壊れれば、補償されるかもしれません。
自転車屋さんで整備した物であれば、自転車屋さんである程度保証はされますが、そのあと自分で換えてしまうと、保証はされないでしょう。

サードパーティの存在

サードパーティとは、例えばロードバイクメーカーが売っている完成車がファーストパーティといい、セカンドパーティは、ロードバイクメーカーと協業して開発し、専用品として販売しているメーカー品です。
サードパーティは、ロードバイクメーカーとは全く関係していないメーカーが、そのロードバイクに付けられるようなパーツを作っているメーカー群を言います。私は詳しくないのですが、GORIXやBBBなどは、いろいろなパーツをお安く作っています。チェーンではKMC、ハンドルではDEDAや3Tなどでしょうか。

ある程度名の知れたメーカーであり、周りの人も使って問題なさそうであれば、使ってみようと思うものです。展示会で説明したり、積極的に使ってもらうなど、メーカーもお客様の信頼を勝ち取る努力をしているとも思います。
当然サードパーティは悪いものではありませんが、信頼できるメーカーと信頼できないメーカーがあります。この差はいったい何なのでしょうか?

信用できないメーカーとは

ここからがやっと本題です。
信用できないメーカーとは、
・連絡が取れない
・保証してくれない
・問題が発生しているメーカー

などです。

多くは、ネットで販売している、どこのメーカーかわからない製品で、出品者の名前すら書いていないところもあります。電話番号や住所、メールなどの問い合わせ先が無いというのは、何かあった時に連絡できないということです。
それは、到着した部品が壊れていた時だけでなく、その部品が原因でケガをした時にも連絡が取れず、保証の話も出来ないということです。
たとえメールアドレスだけがあってやり取りできたとしても、何かあった時はすぐ逃げられてしまいます。

メーカーが売りっぱなしで何もしないのであれば、売る時は安くて高性能だといううたい文句でも、あとで何か起こっても知らないというスタンスです。
確かに安いものを買うときに、安いので壊れてもいいやという考えの物もあります。そういうものは、安全には関係ないものの場合です。ウェアやバッグなどは、チャックが壊れたり、洗濯して色があせたりしても、安かったからしょうがないで済みますが、ハンドルやペダルが走行時に折れたら、怪我をする可能性があります。こういうものは、安かったからしょうがないとはなりません。

店頭での購入の安心感

お店で購入することは、一つの安心感につながります。絶対ケガをしないという確約は出来ないと思いますが、補償などはしてくれると思います。
お店の場合は、取り扱う商品も、つながりのある問屋やメーカーから取り寄せているので、何かあった場合に、その会社に対応を求めることが出来るからです。ですので、全然どこのだれが作っているかわからない商品は置きません。何かあった時は、お客さんに回答しなければならないからです。

新興メーカーでも、地位を獲得

完成車メーカーで言えば、ジャイアントやメリダ、グストは新しいメーカーで、他社のOEM(自社ブランドではない製品の製造)をした経験から、自社ブランドを起こしています。また、日本メーカーと言えど、仕様は決めるけど、設計や製造は中国などというのは一般的で、海外の有名ブランドも類に漏れません。
(私の仕事でも、製造メーカーに製品を作ってもらっていますが、設計はしていません。メーカーに仕様を伝え、テストも全部やってもらっています)

そのような無名であったメーカーも、ワールドクラスのチームに供給したり、宣伝を行うことで、その信頼も勝ち取っています。
プロのようなパワーのある人が踏み倒しても壊れないのですから、安心感はあります。ただ、プロが使っているものと、全く同じという保証はありません。しかし、日本に販売店や専門店があり、何か問題があれば答えてくれるのですから、安心だと思います。それが信用ということになります。

ルック車と馬鹿にするなかれ

最初に話したルック車ですが、量販店で購入したロードバイクをバカにする人がいます。ホームセンターやディスカウントショップなどでも売っていますが、きちんとした商品です。何かあれば、お店が保証してくれます。
確かに有名ブランドの100万円を超えるロードバイクより性能は劣ります。重かったり、スピードが出せなかったり、高速からのブレーキが不十分だったりするかもしれません。
ただ、100万円以上する、プロが使う機材は、100km/h近いスピードで安定したり、ブレーキの性能が十分だったり、1000W越えのパワーを受け止めるフレームだったりするわけで、30km/hくらいで300Wくらいの一般人のパワーであれば、問題なく使えます。要するに、ホームセンターのロードバイクに、高い基準を当てはめて、性能が悪いというのは、浅はかだと思うわけです。

ホームセンターでなんちゃってロードバイクを買うより、格安海外通販で、コンチネンタルGP5000を買う方が、どこのだれが作ったかわからず、危険だと思います。

闇商品にある程度地位を与えたと言えば、ユーチューバーのまんま君です。
闇商品をまじめに紹介し、良い点や悪い点をはっきり言っています。そして短くすっきりしていて、おもしろいです。お勧めです。

最後は自分で判断すべき

まとめますと、
闇商品には良い物、悪い物があります。メーカー品でも良い物、悪い物はあります。
良いメーカーは、壊れてもきちんと保証してくれる、実態のある会社です。連絡の取れないメーカーは、自己責任です。
安くても高くても、お店で買えば、そのお店は対応してくれます。店舗の無い通販では、保証はないので、自己責任です。

生産国に関しては、どこも同じです。販売元がしっかりしているかどうかが問題です
そして、最終的に判断するのは自分です。どんな製品でも、自分で確かめられる目が必要です。

買う前の段階では、みんなの意見や口コミに頼らざるを得ません。なので、良いコメントが多ければ、ある程度信用できると考えられます。

例えば、ルック車で壊れてケガをしたという話はあるでしょうか?私は聞いたことはありません。たまにはありますが、それは設計に起因するものではなく、たまたま発生したものが多いと考えます。設計であれば、そのメーカー、モデル全部で同じことが起こるので、今の世の中では広く世間に知れ渡ると思います。
たまたまであれば、有名メーカーでも発生しています。販売数が多いというのもありますが、どのメーカーも絶対壊れませんとは言いません。その代わり、保証をすることで使ってもらうことになっています。私もメーカーに勤めているので、お客さんに絶対壊れない物をくれと言われますが、無理だと言います。

私は闇商品好き

私のやり方は、とりあえず安全にかかわらない物は、安いものを選びます。同じ性能であれば、特にブランドはこだわりません。
サイコン、サドルバッグやウエア、サングラス、ヘルメット、シューズ、ボトル、携帯ポンプや工具類は、とりあえず安いものを買って使っています。ただし、口コミなどで悪い評価が無いことが前提です。普通のネットでの購入の仕方と同じですね。

使えなかったり不満があれば、ブランド品や性能の良い物、高いものに買い替えていきます。安物買いの銭失いの典型でもあります。
確かに最初はロードバイクなんか長続きするかわからず、出費が桁違いの趣味ではあるので、ブランド品を購入するのに躊躇しますが、長い時間使うようになり、長持ちしたり、使い心地が良い物を選ぶようになると、やはりブランド品が良いと思います。今やウエア、ヘルメット、シューズ、携帯ポンプなどは、お高いものになっています。ただ、サドルバッグやツールケース、工具類は安くても使えるので、高いものを買おうとは思いません。でも良い物は長持ちするので、かえって安く上がるかもです。

走行系のパーツに関しては、それほど交換したりしません。替えるのはホイールとタイヤぐらいなので、闇パーツがどうのとは言えません。

自分で確認するのであれば、まずは部品を替えたら、手で動かしてみたり、叩いてみたりします。それでグラグラしたり、変な音がすれば、あやしいと思います。次に、ゆっくり走って、ゆっくり止まってみます。さらにスピードを出して、急気味にブレーキしたりします。それから長距離を乗ったり、スピードを出したりして、徐々に安全かどうかを見ています。乗っていて異音がしたり、おかしい動きをしたら、すぐに減速して確認します。原因がわからないで乗っているのは危険かと思います。こんな感じでも、その部品に問題があるか、判断は可能かと思います。耐久性が無いものは、そのうち使えなくなるので、わかるでしょう。

自分のロードバイクなので、問題があった時に被害を受けるのは自分です。すべて自己責任です。
なので、他の人の自転車を組んだりするのはやめましょう。私も紹介はしましたが、このやり方を皆さんに押し付けるつもりはありませんので、ご自分で判断をお願いします。

「一生懸命趣味しよう」のオリジナルページはこちら

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